複素数 $z$ が虚数であるとき、以下の問いに答える問題です。 (1) $z + \frac{1}{2}$ が実数となるとき、$z$ の絶対値 $|z|$ を求める。 (2) $z + \frac{1}{z}$ が整数となるような $z$ をすべて求める。

代数学複素数絶対値二次方程式
2025/7/2

1. 問題の内容

複素数 zz が虚数であるとき、以下の問いに答える問題です。
(1) z+12z + \frac{1}{2} が実数となるとき、zz の絶対値 z|z| を求める。
(2) z+1zz + \frac{1}{z} が整数となるような zz をすべて求める。

2. 解き方の手順

(1) z+1zz + \frac{1}{z} が実数となる条件を考えます。z=a+biz = a + bi (a,ba, b は実数, b0b \ne 0) とおきます。
z+1z=a+bi+1a+bi=a+bi+abia2+b2=(a+aa2+b2)+(bba2+b2)iz + \frac{1}{z} = a + bi + \frac{1}{a + bi} = a + bi + \frac{a - bi}{a^2 + b^2} = (a + \frac{a}{a^2 + b^2}) + (b - \frac{b}{a^2 + b^2})i
z+1zz + \frac{1}{z} が実数であるためには、虚部が0になる必要があります。
bba2+b2=0b - \frac{b}{a^2 + b^2} = 0
b(11a2+b2)=0b(1 - \frac{1}{a^2 + b^2}) = 0
b0b \ne 0 より、 11a2+b2=01 - \frac{1}{a^2 + b^2} = 0
a2+b2=1a^2 + b^2 = 1
したがって、 z=a2+b2=1=1|z| = \sqrt{a^2 + b^2} = \sqrt{1} = 1
(2) z+1z=nz + \frac{1}{z} = nnnは整数)とおきます。
z2+1=nzz^2 + 1 = nz
z2nz+1=0z^2 - nz + 1 = 0
z=n±n242z = \frac{n \pm \sqrt{n^2 - 4}}{2}
zz が虚数であるためには、n24<0n^2 - 4 < 0 でなければなりません。
n2<4n^2 < 4
2<n<2-2 < n < 2
nn は整数なので、n=1,0,1n = -1, 0, 1
n=1n = -1 のとき、 z=1±32=1±i32z = \frac{-1 \pm \sqrt{-3}}{2} = \frac{-1 \pm i\sqrt{3}}{2}
n=0n = 0 のとき、 z=0±42=±iz = \frac{0 \pm \sqrt{-4}}{2} = \pm i
n=1n = 1 のとき、 z=1±32=1±i32z = \frac{1 \pm \sqrt{-3}}{2} = \frac{1 \pm i\sqrt{3}}{2}

3. 最終的な答え

(1) z=1|z| = 1
(2) z=1±i32,±i,1±i32z = \frac{-1 \pm i\sqrt{3}}{2}, \pm i, \frac{1 \pm i\sqrt{3}}{2}

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