金貨と銀貨を同時に1回投げる試行を5回繰り返す。金貨が裏なら0点、金貨が表で銀貨が裏なら1点、金貨が表で銀貨も表なら2点が得られる。5回の試行で得られる点数の合計をXとする。以下の確率を求める。 (1) $X=1$となる確率 (2) $X=3$となる確率 (3) $X$が偶数となる確率 (0は偶数とする)

確率論・統計学確率二項分布確率変数
2025/7/6

1. 問題の内容

金貨と銀貨を同時に1回投げる試行を5回繰り返す。金貨が裏なら0点、金貨が表で銀貨が裏なら1点、金貨が表で銀貨も表なら2点が得られる。5回の試行で得られる点数の合計をXとする。以下の確率を求める。
(1) X=1X=1となる確率
(2) X=3X=3となる確率
(3) XXが偶数となる確率 (0は偶数とする)

2. 解き方の手順

1回の試行で得られる点数は0, 1, 2のいずれかである。それぞれの確率を求める。
- 0点となる確率: 金貨が裏の場合のみなので、確率は1/21/2
- 1点となる確率: 金貨が表で銀貨が裏の場合なので、確率は(1/2)×(1/2)=1/4(1/2) \times (1/2) = 1/4
- 2点となる確率: 金貨が表で銀貨が表の場合なので、確率は(1/2)×(1/2)=1/4(1/2) \times (1/2) = 1/4
(1) X=1X=1となるのは、5回の試行のうち1回だけ1点が出て、残りの4回は0点となる場合のみである。
1点が出る確率は1/41/4、0点が出る確率は1/21/2なので、そのような事象が起こる確率は、二項分布を用いて計算できる。
5回のうち1回1点が出る組み合わせは5C1=5{}_5C_1 = 5通り。
したがって、X=1X=1となる確率は
5×(1/4)1×(1/2)4=5/645 \times (1/4)^1 \times (1/2)^4 = 5/64
(2) X=3X=3となるのは、以下の2つの場合がある。
- 1点が3回、0点が2回
- 1点が1回、2点が1回、0点が3回
それぞれの確率を計算する。
- 1点が3回、0点が2回の場合
5C3×(1/4)3×(1/2)2=10×(1/64)×(1/4)=10/256=5/128{}_5C_3 \times (1/4)^3 \times (1/2)^2 = 10 \times (1/64) \times (1/4) = 10/256 = 5/128
- 1点が1回、2点が1回、0点が3回の場合
5C1×4C1×(1/4)1×(1/4)1×(1/2)3=5×4×(1/4)×(1/4)×(1/8)=20/128=5/32{}_5C_1 \times {}_4C_1 \times (1/4)^1 \times (1/4)^1 \times (1/2)^3 = 5 \times 4 \times (1/4) \times (1/4) \times (1/8) = 20/128 = 5/32
したがって、X=3X=3となる確率は
5/128+5/32=5/128+20/128=25/1285/128 + 5/32 = 5/128 + 20/128 = 25/128
(3) Xが偶数となる確率を求める。
Xが奇数となる確率を求めて、1から引くことで偶数となる確率を求める。
1回の試行で得られる点数が奇数(1点)となる確率は1/41/4であり、偶数(0点か2点)となる確率は1/2+1/4=3/41/2+1/4=3/4である。
Xが奇数になるのは、1点の回数が奇数の場合。つまり、1回、3回、5回の場合を考える。
- 1点が1回の場合:5C1(1/4)1(3/4)4=5×(1/4)×(81/256)=405/1024{}_5C_1 (1/4)^1 (3/4)^4 = 5 \times (1/4) \times (81/256) = 405/1024
- 1点が3回の場合:5C3(1/4)3(3/4)2=10×(1/64)×(9/16)=90/1024=45/512{}_5C_3 (1/4)^3 (3/4)^2 = 10 \times (1/64) \times (9/16) = 90/1024 = 45/512
- 1点が5回の場合:5C5(1/4)5(3/4)0=1×(1/1024)=1/1024{}_5C_5 (1/4)^5 (3/4)^0 = 1 \times (1/1024) = 1/1024
Xが奇数となる確率 = 405/1024+90/1024+1/1024=496/1024=31/64405/1024 + 90/1024 + 1/1024 = 496/1024 = 31/64
Xが偶数となる確率 = 131/64=33/641 - 31/64 = 33/64

3. 最終的な答え

(1) X=1X=1となる確率: 5/645/64
(2) X=3X=3となる確率: 25/12825/128
(3) XXが偶数となる確率: 33/6433/64

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