与えられた連立一次方程式 $x - 3y - 2 = 0$ $ax + 2y + c = 0$ が、(1)ただ1組の解をもつ、(2)解をもたない、(3)無数の解をもつための必要十分条件をそれぞれ求める問題です。

代数学連立一次方程式行列行列式解の存在条件
2025/4/1

1. 問題の内容

与えられた連立一次方程式
x3y2=0x - 3y - 2 = 0
ax+2y+c=0ax + 2y + c = 0
が、(1)ただ1組の解をもつ、(2)解をもたない、(3)無数の解をもつための必要十分条件をそれぞれ求める問題です。

2. 解き方の手順

連立方程式を行列で表現すると、
(13a2)(xy)=(2c)\begin{pmatrix} 1 & -3 \\ a & 2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 \\ -c \end{pmatrix}
となります。
(1) ただ1組の解をもつ条件
この連立方程式がただ1組の解をもつための必要十分条件は、係数行列の行列式が0でないことです。
つまり、
12(3)a01 \cdot 2 - (-3) \cdot a \neq 0
2+3a02 + 3a \neq 0
a23a \neq -\frac{2}{3}
(2) 解をもたない条件
解をもたない条件は、係数行列の行列式が0で、拡大行列のランクが係数行列のランクより大きいことです。
係数行列の行列式が0である条件は、
2+3a=02 + 3a = 0
a=23a = -\frac{2}{3}
このとき、方程式は
x3y=2x - 3y = 2
23x+2y=c-\frac{2}{3}x + 2y = -c
つまり、
x3y=2x - 3y = 2
x3y=32cx - 3y = \frac{3}{2}c
したがって、
232c2 \neq \frac{3}{2}c
c43c \neq \frac{4}{3}
(3) 無数の解をもつ条件
無数の解をもつ条件は、係数行列の行列式が0で、拡大行列のランクと係数行列のランクが等しいことです。つまり、2つの式が実質的に同じである必要があります。
係数行列の行列式が0である条件は、a=23a = -\frac{2}{3}です。
このとき、c=43c = \frac{4}{3}であれば、2つの式は同じ式を表すことになり、無数の解を持ちます。
x3y=2x - 3y = 2
23x+2y=c-\frac{2}{3}x + 2y = -c
x3y=32cx - 3y = \frac{3}{2}c
したがって、
2=32c2 = \frac{3}{2}c
c=43c = \frac{4}{3}

3. 最終的な答え

(1) ただ1組の解をもつための条件:a23a \neq -\frac{2}{3}
(2) 解をもたないための条件:a=23a = -\frac{2}{3} かつ c43c \neq \frac{4}{3}
(3) 無数の解をもつための条件:a=23a = -\frac{2}{3} かつ c=43c = \frac{4}{3}

「代数学」の関連問題

与えられた2次式 $x^2 + 5x + 4$ を因数分解する問題です。

因数分解二次式多項式
2025/7/14

与えられた式 $(a-2b)x + 3(2b-a)$ を整理して簡単にします。

式変形因数分解文字式
2025/7/14

与えられた式 $a(c-1) - b(c-1)$ を因数分解する問題です。

因数分解共通因数
2025/7/14

与えられた式 $a(c-1)-b(c-1)$ を因数分解します。

因数分解共通因数式の展開
2025/7/14

与えられた式 $a(c-1) - b(c-1)$ を因数分解する問題です。

因数分解共通因数
2025/7/14

与えられた3点 $(-1, 9)$, $(1, -1)$, $(2, 0)$ を通る2次関数を求めます。

二次関数連立方程式グラフ
2025/7/14

$a$ を定数とする。$0 \le \theta < \pi$ のとき、方程式 $\tan 2\theta + a \tan \theta = 0$ を満たす $\theta$ の個数を求める。

三角関数方程式解の個数tan
2025/7/14

$x = 2$ で最大値 $4$ をとり、点 $(1, 2)$ を通る放物線をグラフにもつ2次関数を求める問題です。

二次関数放物線最大値グラフ頂点展開
2025/7/14

与えられた連立一次方程式を逆行列を用いて解く問題です。問題は二つあります。 (1) $ \begin{bmatrix} 5 & -2 & 2 \\ 3 & -1 & 2 \\ -2 & 1 & -1 ...

線形代数連立一次方程式逆行列行列式余因子行列
2025/7/14

A君とB君が1200m先のゴール地点まで山登りをする。A君はスタート地点から$x$ m地点まで毎分40mの速さで行き、そこからゴールまで毎分30mで歩く。B君はスタート地点から$y$ m地点まで毎分4...

方程式文章問題速さ連立方程式
2025/7/14