電気容量 $C_1 = 20 \mu F$, $C_2 = 40 \mu F$, $C_3 = 60 \mu F$ のコンデンサーが、2.0Vの電池に繋がれている。最初、全てのコンデンサーの電荷は0である。以下の問いに答えよ。 * 問1: スイッチS1を閉じたとき、C2に蓄えられる電気量はいくらか。 * 問2: スイッチS1を開いてからS2を閉じて十分に時間が経ったとき、C2に蓄えられる電気量を求めよ。 * 問3: 再びS2を開いてからS1を閉じて十分に時間が経ったとき、C2に蓄えられる電気量を求めよ。

応用数学電気回路コンデンサー抵抗直列回路並列回路電気容量
2025/7/9
## 問題2

1. 問題の内容

電気容量 C1=20μFC_1 = 20 \mu F, C2=40μFC_2 = 40 \mu F, C3=60μFC_3 = 60 \mu F のコンデンサーが、2.0Vの電池に繋がれている。最初、全てのコンデンサーの電荷は0である。以下の問いに答えよ。
* 問1: スイッチS1を閉じたとき、C2に蓄えられる電気量はいくらか。
* 問2: スイッチS1を開いてからS2を閉じて十分に時間が経ったとき、C2に蓄えられる電気量を求めよ。
* 問3: 再びS2を開いてからS1を閉じて十分に時間が経ったとき、C2に蓄えられる電気量を求めよ。

2. 解き方の手順

* 問1: スイッチS1を閉じると、C1とC2が直列になる。全体の電気容量CtotalC_{total}は以下のようになる。
1Ctotal=1C1+1C2=120+140=340\frac{1}{C_{total}} = \frac{1}{C_1} + \frac{1}{C_2} = \frac{1}{20} + \frac{1}{40} = \frac{3}{40}
Ctotal=403μFC_{total} = \frac{40}{3} \mu F
蓄えられる電荷QQは以下のようになる。
Q=CtotalV=403×2=803μCQ = C_{total} V = \frac{40}{3} \times 2 = \frac{80}{3} \mu C
C2に蓄えられる電荷はQQと等しい。
* 問2: スイッチS1を開きS2を閉じると、C2とC3が並列になる。全体の電気容量CtotalC_{total}は以下のようになる。
Ctotal=C2+C3=40+60=100μFC_{total} = C_2 + C_3 = 40 + 60 = 100 \mu F
このCtotalC_{total}に、問1でC1とC2に蓄えられた電荷QQが蓄えられている。したがって、電圧VV'
V=QCtotal=80/3100=830=415VV' = \frac{Q}{C_{total}} = \frac{80/3}{100} = \frac{8}{30} = \frac{4}{15} V
したがって、C2に蓄えられる電荷Q2Q_2
Q2=C2V=40×415=16015=323μCQ_2 = C_2 V' = 40 \times \frac{4}{15} = \frac{160}{15} = \frac{32}{3} \mu C
* 問3: 再びS2を開いてS1を閉じると、C1とC2が直列になる。
問1と同様に、全体の電気容量CtotalC_{total}403μF\frac{40}{3} \mu Fである。
ただし、初期状態でC2には323μC\frac{32}{3} \mu Cの電荷が蓄えられている。
コンデンサに電荷が蓄えられた状態でS1を閉じると、新たに蓄えられる電荷をQQとすると、C1とC2の電荷はそれぞれQQQ+323Q+\frac{32}{3}となる。
C1の電圧はQ20\frac{Q}{20}、C2の電圧はQ+32/340\frac{Q + 32/3}{40}であり、これらの和が電源電圧2Vとなるので、以下の式が成り立つ。
Q20+Q+32/340=2\frac{Q}{20} + \frac{Q + 32/3}{40} = 2
2Q+Q+32/3=802Q + Q + 32/3 = 80
3Q=80323=240323=20833Q = 80 - \frac{32}{3} = \frac{240-32}{3} = \frac{208}{3}
Q=2089μCQ = \frac{208}{9} \mu C
C2に蓄えられる電荷はQ2=Q+323=2089+969=3049μCQ_2 = Q + \frac{32}{3} = \frac{208}{9} + \frac{96}{9} = \frac{304}{9} \mu C

3. 最終的な答え

* 問1: 803μC\frac{80}{3} \mu C
* 問2: 323μC\frac{32}{3} \mu C
* 問3: 3049μC\frac{304}{9} \mu C
## 問題3

1. 問題の内容

内部抵抗の無視できる起電力3.0Vの直流電源、抵抗値がそれぞれ10Ω, 20Ω, 30Ωの抵抗R1, R2, R3と電気容量がそれぞれ1.0μF, 4.0μFのコンデンサーC1, C2に接続した。始めコンデンサーに電荷はないものとする。
* 問1: スイッチS2を開いたまま、スイッチS1を閉じた。その直後にR1に流れる電流はいくらか。
* 問2: 問1から十分に時間が経った後、R2の両端の電位差はいくらか。
* 問3: 問2のとき、C2に蓄えられる電気量はいくらか。
* 問4: 次に、スイッチS2も閉じて十分に時間が経過した。R2の両端の電位差はいくらか。
* 問5: 問4のとき、C2に蓄えられる電気量はいくらか。

2. 解き方の手順

* 問1: スイッチS1を閉じた直後、コンデンサーC1,C2には電荷が蓄えられていないため、短絡しているとみなせる。S2が開いているので、R2とR3は回路に含まれない。したがって、R1のみに電流が流れる。
I=VR1=3.010=0.3AI = \frac{V}{R_1} = \frac{3.0}{10} = 0.3 A
* 問2: 十分に時間が経つと、コンデンサーC1は充電され、定常状態になる。このとき、C1には電流が流れなくなるため、R1にも電流が流れなくなる。従って、回路には電流が流れず、R2の両端の電位差は0Vである。
* 問3: 問2のとき、C2に並列に接続されている抵抗は存在しないので、電荷は蓄えられない。C2に蓄えられる電気量は0である。
* 問4: スイッチS2も閉じると、R2とR3が並列になる。R1と並列回路(R2とR3の並列)が直列につながる。
R2とR3の並列抵抗は
R23=R2R3R2+R3=20×3020+30=60050=12ΩR_{23} = \frac{R_2 R_3}{R_2 + R_3} = \frac{20 \times 30}{20 + 30} = \frac{600}{50} = 12 \Omega
回路全体の抵抗はR1+R23 = 10 + 12 = 22Ω
全体の電流は
I=VR=322AI = \frac{V}{R} = \frac{3}{22} A
R2の両端の電位差は
V2=IR23=322×12=3622=1811VV_2 = I R_{23} = \frac{3}{22} \times 12 = \frac{36}{22} = \frac{18}{11} V
* 問5: スイッチS2を閉じ、十分に時間が経つと、コンデンサーC1とC2は充電され、定常状態になる。C2に並列に接続されているR3に電流が流れなくなる。C2に蓄えられる電荷は
Q2=C2V2=4×1811=7211μCQ_2 = C_2 V_2 = 4 \times \frac{18}{11} = \frac{72}{11} \mu C

3. 最終的な答え

* 問1: 0.3 A
* 問2: 0 V
* 問3: 0 μ\muC
* 問4: 1811\frac{18}{11} V
* 問5: 7211\frac{72}{11} μ\muC

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