$A$ 円をある年の初めに借り、その年の終わりから同額ずつ $n$ 回で返済する。年利率を $r$ ($r>0$) とし、1年ごとの複利法とするとき、毎回の返済金額を求める。

1. 問題の内容

$A$ 円をある年の初めに借り、その年の終わりから同額ずつ $n$ 回で返済する。年利率を $r$ ($r>0$) とし、1年ごとの複利法とするとき、毎回の返済金額を求める。

2. 解き方の手順

毎回の返済額を $x$ 円とする。

$k$ 年目の年末の残高を $R_k$ で表す。

1年後の年末の残高は、元金 $A$ 円に年利率 $r$ がついたものから $x$ 円を返済した残りで、

$R_1 = A(1+r) - x$

となる。

2年後の年末の残高は、1年後の残高 $R_1$ に年利率 $r$ がついたものから $x$ 円を返済した残りで、

$R_2 = R_1(1+r) - x = (A(1+r) - x)(1+r) - x = A(1+r)^2 - x(1+r) - x$

となる。

同様に、$k$ 年後の年末の残高は、

$R_k = A(1+r)^k - x\sum_{i=0}^{k-1} (1+r)^i$

となる。

$n$ 回の返済後、残高は $0$ となるので、$R_n = 0$。

$0 = A(1+r)^n - x\sum_{i=0}^{n-1} (1+r)^i$

等比数列の和の公式より、

$\sum_{i=0}^{n-1} (1+r)^i = \frac{(1+r)^n - 1}{(1+r)-1} = \frac{(1+r)^n - 1}{r}$

したがって、

$A(1+r)^n - x \frac{(1+r)^n - 1}{r} = 0$

$x \frac{(1+r)^n - 1}{r} = A(1+r)^n$

$x = \frac{A(1+r)^n r}{(1+r)^n - 1}$

3. 最終的な答え

$\frac{A(1+r)^n r}{(1+r)^n - 1}$ 円