問題は、以下の3つの式をベクトルと文章で説明せよ、というものです。 a) $\text{rot} (\vec{E}) = \vec{F}$ b) $-\int_{a2}^{a1} \vec{D} \cdot d\vec{l}$ c) $\sum_{k=1}^{6} \vec{C}_k \cdot d\vec{S}_k$

応用数学ベクトル解析電磁気学ローテーション線積分面積分ストークスの定理電場磁場電束密度
2025/7/13

1. 問題の内容

問題は、以下の3つの式をベクトルと文章で説明せよ、というものです。
a) rot(E)=F\text{rot} (\vec{E}) = \vec{F}
b) a2a1Ddl-\int_{a2}^{a1} \vec{D} \cdot d\vec{l}
c) k=16CkdSk\sum_{k=1}^{6} \vec{C}_k \cdot d\vec{S}_k

2. 解き方の手順

a) rot(E)=F\text{rot} (\vec{E}) = \vec{F} について
これは、電場 E\vec{E} の回転(ローテーション)が磁場 F\vec{F} になることを表しています。
ストークスの定理を用いると、以下のようにも書けます。
CEdl=S(rotE)dS=SFdS\oint_C \vec{E} \cdot d\vec{l} = \int_S (\text{rot} \vec{E}) \cdot d\vec{S} = \int_S \vec{F} \cdot d\vec{S}
左辺は、閉曲線Cに沿った電場の線積分を表します。右辺は、その閉曲線Cを縁とする曲面Sにおける磁場の面積分を表します。
つまり、電場の回転は、その周りの線積分と、その回転で作られる面に垂直な磁場の面積分として表現できます。
b) a2a1Ddl-\int_{a2}^{a1} \vec{D} \cdot d\vec{l} について
これは、電束密度 D\vec{D} の線積分にマイナス符号をつけたものです。積分経路は a2a_2 から a1a_1 です。
電位差 VV は電場 E\vec{E} を用いて、 V=a2a1EdlV = - \int_{a2}^{a1} \vec{E} \cdot d\vec{l} と表されるように、
電束密度についても同様に考えることができます。この場合、電束密度は電場と誘電率の積で表されるため、D=ϵE \vec{D} = \epsilon \vec{E} が成り立ちます。
この式は、a1a_1a2a_2 の間の電位差に関連付けられます。もしD\vec{D} が静電場における電束密度であれば、これは電位差に比例します。
c) k=16CkdSk\sum_{k=1}^{6} \vec{C}_k \cdot d\vec{S}_k について
これは、ベクトル場 Ck\vec{C}_k と微小面積ベクトル dSkd\vec{S}_k の内積の総和です。 kk は1から6までの整数です。
これは、ある閉曲面を構成する6つの微小面積要素における、ベクトル場 C\vec{C} の面積分を近似的に計算していることを示唆しています。
CkdSk\vec{C}_k \cdot d\vec{S}_k は、微小面積 dSkd\vec{S}_k を通過するベクトル場 Ck\vec{C}_k のフラックスを表します。
総和を取ることで、これらの微小面積を通過する全フラックスの近似値が得られます。

3. 最終的な答え

a) 電場の回転は磁場に等しい。ストークスの定理により、閉曲線に沿った電場の線積分は、その閉曲線に囲まれた曲面を貫く磁場の面積分に等しい。
b) 電束密度の線積分にマイナス符号をつけたものは、電位差に関連付けられる。
c) ベクトル場と微小面積ベクトルの内積の総和は、ある閉曲面を構成する6つの微小面積要素における、ベクトル場の面積分を近似的に計算している。

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