問題3と問題4に関する問題が出されています。 問題3は光電効果に関する問題で、(1)ではリチウムに特定の波長の光を当てた際に飛び出す電子の最大運動エネルギーを求め、(2)ではナトリウムD線の光子のエネルギーと運動量を求めます。 問題4はコンプトン散乱に関する問題で、(1)では散乱前後のエネルギー保存則と運動量保存則を立て、(2)では(1)で求めた式を用いて波長の変化を求めます。
2025/7/15
1. 問題の内容
問題3と問題4に関する問題が出されています。
問題3は光電効果に関する問題で、(1)ではリチウムに特定の波長の光を当てた際に飛び出す電子の最大運動エネルギーを求め、(2)ではナトリウムD線の光子のエネルギーと運動量を求めます。
問題4はコンプトン散乱に関する問題で、(1)では散乱前後のエネルギー保存則と運動量保存則を立て、(2)では(1)で求めた式を用いて波長の変化を求めます。
2. 解き方の手順
問題3:
(1) 光電効果の式 を用います。ここで、 は入射光のエネルギー、 はプランク定数、 は光の振動数、 は仕事関数、 は飛び出す電子の最大運動エネルギーです。
まず、 の仕事関数 を求めます。波長 m の光を当てたとき光電効果が起こったので、 で計算できます。ここで、 J s, m/s です。
J
次に、波長 m の光を当てたときの電子の最大運動エネルギーを求めます。
J
(2) 光子のエネルギー は で、運動量 は で計算できます。
m なので、
J
kg m/s
問題4:
(1) エネルギー保存則: 、ここで は入射X線のエネルギー、 は散乱X線のエネルギー、 は電子の質量、 は電子の速度、 は電子の運動量。X線のエネルギーと運動量の関係は、 と で表せる。は散乱X線の運動量。従って、
x軸方向の運動量保存則:
y軸方向の運動量保存則:
(2) (1)より導かれた式を用いて波長のずれを求める。エネルギー保存の式を変形して、。運動量保存の式から 。近似式 を用いる。コンプトン散乱の式 を導出する。波長のずれが小さいとき、
.
3. 最終的な答え
問題3:
(1) 電子の最大運動エネルギー: J
(2) 光子のエネルギー: J、運動量: kg m/s
問題4:
(1) エネルギー保存則:
x軸方向の運動量保存則:
y軸方向の運動量保存則:
(2) 波長のずれ: