$f(x)$ は区間 $[0, 1]$ で連続な関数であり、$f(0) > 0$ かつ $f(1) < 1$ であるとき、方程式 $f(x) = x$ が区間 $(0, 1)$ に少なくとも1つの実数解をもつことを証明せよ。

解析学中間値の定理連続関数方程式の解関数の性質
2025/7/16

1. 問題の内容

f(x)f(x) は区間 [0,1][0, 1] で連続な関数であり、f(0)>0f(0) > 0 かつ f(1)<1f(1) < 1 であるとき、方程式 f(x)=xf(x) = x が区間 (0,1)(0, 1) に少なくとも1つの実数解をもつことを証明せよ。

2. 解き方の手順

まず、g(x)=f(x)xg(x) = f(x) - x という関数を定義します。
f(x)f(x) が区間 [0,1][0, 1] で連続なので、g(x)g(x) も区間 [0,1][0, 1] で連続です。
次に、g(0)g(0)g(1)g(1) の値を評価します。
g(0)=f(0)0=f(0)g(0) = f(0) - 0 = f(0) ですが、f(0)>0f(0) > 0 なので、g(0)>0g(0) > 0 です。
g(1)=f(1)1g(1) = f(1) - 1 ですが、f(1)<1f(1) < 1 なので、g(1)<0g(1) < 0 です。
したがって、g(0)>0g(0) > 0 かつ g(1)<0g(1) < 0 となります。
ここで、中間値の定理を適用します。中間値の定理とは、区間 [a,b][a, b] で連続な関数 h(x)h(x) について、h(a)h(a)h(b)h(b) の間の任意の値 kk に対して、h(c)=kh(c) = k となる cc が区間 (a,b)(a, b) に少なくとも1つ存在する、というものです。
g(x)g(x) は区間 [0,1][0, 1] で連続であり、g(0)>0g(0) > 0 かつ g(1)<0g(1) < 0 なので、中間値の定理より、g(c)=0g(c) = 0 となる cc が区間 (0,1)(0, 1) に少なくとも1つ存在します。
すなわち、f(c)c=0f(c) - c = 0 となる cc が区間 (0,1)(0, 1) に少なくとも1つ存在します。
これは、f(c)=cf(c) = c となる cc が区間 (0,1)(0, 1) に少なくとも1つ存在することを意味します。
したがって、方程式 f(x)=xf(x) = x は区間 (0,1)(0, 1) に少なくとも1つの実数解を持ちます。

3. 最終的な答え

方程式 f(x)=xf(x) = x は区間 (0,1)(0, 1) に少なくとも1つの実数解を持つ。

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