三相3線式配電線路において、電源側S点から負荷点Aを経由して負荷点Bに至る線路長を考えます。S点の線間電圧は6600V、配電線路の1線当たりの抵抗は0.32Ω/km、リアクタンスは0.2Ω/kmです。A点とB点にそれぞれ負荷電流50A(力率0.85遅れ)、150A(力率0.85遅れ)が流れています。 (a) A-B間の線間電圧降下をS点線間電圧の1%とするときの、A-B間の線路長を求めます。 (b) A-B間の線間電圧降下をS点線間電圧の1%とし、B点線間電圧をS点線間電圧の96%としたときの線路長Lを求めます。
2025/7/17
1. 問題の内容
三相3線式配電線路において、電源側S点から負荷点Aを経由して負荷点Bに至る線路長を考えます。S点の線間電圧は6600V、配電線路の1線当たりの抵抗は0.32Ω/km、リアクタンスは0.2Ω/kmです。A点とB点にそれぞれ負荷電流50A(力率0.85遅れ)、150A(力率0.85遅れ)が流れています。
(a) A-B間の線間電圧降下をS点線間電圧の1%とするときの、A-B間の線路長を求めます。
(b) A-B間の線間電圧降下をS点線間電圧の1%とし、B点線間電圧をS点線間電圧の96%としたときの線路長Lを求めます。
2. 解き方の手順
(a) A-B間の線路長をx [km]とします。A-B間の電流は150Aです。電圧降下の近似式は以下の通りです。
ここで、は電圧降下、は電流、は抵抗、はリアクタンス、は力率角です。
より、です。
S点線間電圧の1%はVです。
抵抗、リアクタンスなので、
(b) S-B間の線路長をL [km]とします。A-B間の線路長をy [km]とすると、S-A間の線路長は(L-y) [km]です。S-A間の電流は50A+150A=200A、A-B間の電流は150Aです。
S点線間電圧の96%はVです。B点線間電圧の降下はVとなります。A-B間での電圧降下がS点線間電圧の1%なので、Vです。したがって、S-A間での電圧降下はVとなります。
A-B間について:
S-A間について:
3. 最終的な答え
(a) 0.67 km
(b) 2.19 km