A社とB社の2つの自動車メーカーが、ガソリン車の製造を継続するか、BEV（電気自動車）の製造に特化するかの戦略を選択するゲームについて、ナッシュ均衡を求める問題です。各社の戦略の組み合わせに対する利得がマトリックスで与えられています。

1. 問題の内容

A社とB社の2つの自動車メーカーが、ガソリン車の製造を継続するか、BEV（電気自動車）の製造に特化するかの戦略を選択するゲームについて、ナッシュ均衡を求める問題です。各社の戦略の組み合わせに対する利得がマトリックスで与えられています。

2. 解き方の手順

ナッシュ均衡は、どのプレイヤーも、相手の戦略が変わらない限り、自分の戦略を変えるインセンティブを持たない戦略の組み合わせです。つまり、各プレイヤーは相手の戦略に対して最適な戦略を選択しています。この問題を解くには、各プレイヤーの戦略に対する相手の最適な戦略を特定し、それらの最適な戦略の組み合わせがナッシュ均衡となるかどうかを確認します。

まず、A社の視点から考えます。

* B社が「ガソリン車継続」を選択した場合、A社は「ガソリン車継続」を選ぶと利得が2、「BEV特化」を選ぶと利得が4です。よって、A社にとって最適な戦略は「BEV特化」です。

* B社が「BEV特化」を選択した場合、A社は「ガソリン車継続」を選ぶと利得が5、「BEV特化」を選ぶと利得が2です。よって、A社にとって最適な戦略は「ガソリン車継続」です。

次に、B社の視点から考えます。

* A社が「ガソリン車継続」を選択した場合、B社は「ガソリン車継続」を選ぶと利得が2、「BEV特化」を選ぶと利得が7です。よって、B社にとって最適な戦略は「BEV特化」です。

* A社が「BEV特化」を選択した場合、B社は「ガソリン車継続」を選ぶと利得が6、「BEV特化」を選ぶと利得が4です。よって、B社にとって最適な戦略は「ガソリン車継続」です。

上記の結果から、それぞれの戦略の組み合わせに対する各社の最適戦略を確認します。

* (A社：ガソリン車継続, B社：ガソリン車継続): A社は「BEV特化」に戦略を変更するインセンティブがあるので、ナッシュ均衡ではありません。

* (A社：ガソリン車継続, B社：BEV特化): B社は「ガソリン車継続」に戦略を変更するインセンティブがあるので、ナッシュ均衡ではありません。

* (A社：BEV特化, B社：ガソリン車継続): A社は「ガソリン車継続」に戦略を変更するインセンティブがない。B社も「BEV特化」に戦略を変更するインセンティブがない。従って、これはナッシュ均衡です。

* (A社：BEV特化, B社：BEV特化): A社は「ガソリン車継続」に戦略を変更するインセンティブがあるので、ナッシュ均衡ではありません。

3. 最終的な答え

このゲームにおけるナッシュ均衡は、（A社：BEV特化, B社：ガソリン車継続）です。