以下の連立一次方程式について、(1) 係数行列と拡大係数行列の階数を求め、(2) 連立一次方程式の解を求める。 $x - y + 4z + 2w = 2$ $x + z + 2w = 4$ $2x - y + 5z + 4w = 6$ $x + y - 2z + 2w = 6$

代数学連立一次方程式行列階数行基本変形
2025/7/17

1. 問題の内容

以下の連立一次方程式について、(1) 係数行列と拡大係数行列の階数を求め、(2) 連立一次方程式の解を求める。
xy+4z+2w=2x - y + 4z + 2w = 2
x+z+2w=4x + z + 2w = 4
2xy+5z+4w=62x - y + 5z + 4w = 6
x+y2z+2w=6x + y - 2z + 2w = 6

2. 解き方の手順

(1) 係数行列と拡大係数行列の階数を求める。
まず、与えられた連立一次方程式の係数行列 AA と拡大係数行列 AA' を書き出す。
A=(1142101221541122)A = \begin{pmatrix} 1 & -1 & 4 & 2 \\ 1 & 0 & 1 & 2 \\ 2 & -1 & 5 & 4 \\ 1 & 1 & -2 & 2 \end{pmatrix}
A=(11422101242154611226)A' = \begin{pmatrix} 1 & -1 & 4 & 2 & 2 \\ 1 & 0 & 1 & 2 & 4 \\ 2 & -1 & 5 & 4 & 6 \\ 1 & 1 & -2 & 2 & 6 \end{pmatrix}
次に、拡大係数行列 AA' を行基本変形によって簡約化する。
1行目を基準に、2行目以降を掃き出す。
2行目: R2R2R1R_2 \rightarrow R_2 - R_1
3行目: R3R32R1R_3 \rightarrow R_3 - 2R_1
4行目: R4R4R1R_4 \rightarrow R_4 - R_1
(11422013020130202604)\begin{pmatrix} 1 & -1 & 4 & 2 & 2 \\ 0 & 1 & -3 & 0 & 2 \\ 0 & 1 & -3 & 0 & 2 \\ 0 & 2 & -6 & 0 & 4 \end{pmatrix}
2行目を基準に、3, 4行目を掃き出す。
3行目: R3R3R2R_3 \rightarrow R_3 - R_2
4行目: R4R42R2R_4 \rightarrow R_4 - 2R_2
(11422013020000000000)\begin{pmatrix} 1 & -1 & 4 & 2 & 2 \\ 0 & 1 & -3 & 0 & 2 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}
1行目を基準に、2行目を掃き出す。
1行目: R1R1+R2R_1 \rightarrow R_1 + R_2
(10124013020000000000)\begin{pmatrix} 1 & 0 & 1 & 2 & 4 \\ 0 & 1 & -3 & 0 & 2 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}
簡約化された拡大係数行列から、rank AA と rank AA' はどちらも2であることがわかる。
(2) 連立方程式の解を求める。
簡約化された拡大係数行列から、次の方程式が得られる。
x+z+2w=4x + z + 2w = 4
y3z=2y - 3z = 2
z=sz = s, w=tw = t とおくと、
x=4s2tx = 4 - s - 2t
y=2+3sy = 2 + 3s
したがって、解は以下のようになる。
(xyzw)=(4200)+s(1310)+t(2001)\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \\ w \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4 \\ 2 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} + s \begin{pmatrix} -1 \\ 3 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix} + t \begin{pmatrix} -2 \\ 0 \\ 0 \\ 1 \end{pmatrix}

3. 最終的な答え

(1) 係数行列の階数: 2、拡大係数行列の階数: 2
(2) 解:
(xyzw)=(4200)+s(1310)+t(2001)\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \\ w \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4 \\ 2 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} + s \begin{pmatrix} -1 \\ 3 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix} + t \begin{pmatrix} -2 \\ 0 \\ 0 \\ 1 \end{pmatrix}ss, ttは任意の実数)

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