質量 $m = 3.0 \text{ kg}$ の物体が、$x$軸上を運動している。時刻 $t_1 = 1.0 \text{ s}$ のとき、位置 $x_1 = 4.0 \text{ m}$、速度 $v_1 = 4.0 \text{ m/s}$ であり、時刻 $t_2 = 3.0 \text{ s}$ のとき、位置 $x_2 = 6.0 \text{ m}$、速度 $v_2 = -2.0 \text{ m/s}$ である。 a. 運動エネルギーの変化量を求めよ。 b. この物体に作用している合力がした仕事を求めよ。 c. この物体に作用している合力がした平均の仕事率を求めよ。 d. この物体に作用している合力が、$x$軸と平行で、一定の大きさの力と仮定して、力の大きさと向きを答えよ。

応用数学力学エネルギー仕事運動エネルギー仕事率
2025/7/17

1. 問題の内容

質量 m=3.0 kgm = 3.0 \text{ kg} の物体が、xx軸上を運動している。時刻 t1=1.0 st_1 = 1.0 \text{ s} のとき、位置 x1=4.0 mx_1 = 4.0 \text{ m}、速度 v1=4.0 m/sv_1 = 4.0 \text{ m/s} であり、時刻 t2=3.0 st_2 = 3.0 \text{ s} のとき、位置 x2=6.0 mx_2 = 6.0 \text{ m}、速度 v2=2.0 m/sv_2 = -2.0 \text{ m/s} である。
a. 運動エネルギーの変化量を求めよ。
b. この物体に作用している合力がした仕事を求めよ。
c. この物体に作用している合力がした平均の仕事率を求めよ。
d. この物体に作用している合力が、xx軸と平行で、一定の大きさの力と仮定して、力の大きさと向きを答えよ。

2. 解き方の手順

a. 運動エネルギーの変化量を求める。
運動エネルギーの変化量 ΔK\Delta K は、
ΔK=12mv2212mv12\Delta K = \frac{1}{2}mv_2^2 - \frac{1}{2}mv_1^2
で与えられる。
b. 合力がした仕事を求める。
仕事 WW は、運動エネルギーの変化量に等しい (仕事とエネルギーの定理)。
W=ΔKW = \Delta K
c. 平均の仕事率を求める。
平均の仕事率 PP は、仕事 WW を時間間隔 Δt=t2t1\Delta t = t_2 - t_1 で割ったものである。
P=WΔtP = \frac{W}{\Delta t}
d. 力の大きさと向きを求める。
力が一定であると仮定すると、仕事 WW は、
W=FΔxW = F \Delta x
で与えられる。ここで、Δx=x2x1\Delta x = x_2 - x_1 は変位であり、FF は力である。
力の大きさは、F=WΔxF = \frac{W}{\Delta x} で求められる。
力の向きは、FF の符号によって決まる。正なら xx 軸正方向、負なら xx 軸負方向である。
a. 運動エネルギーの変化量:
ΔK=12(3.0 kg)(2.0 m/s)212(3.0 kg)(4.0 m/s)2\Delta K = \frac{1}{2}(3.0 \text{ kg})(-2.0 \text{ m/s})^2 - \frac{1}{2}(3.0 \text{ kg})(4.0 \text{ m/s})^2
ΔK=12(3.0)(4)12(3.0)(16)=624=18 J\Delta K = \frac{1}{2}(3.0)(4) - \frac{1}{2}(3.0)(16) = 6 - 24 = -18 \text{ J}
b. 合力がした仕事:
W=ΔK=18 JW = \Delta K = -18 \text{ J}
c. 平均の仕事率:
Δt=t2t1=3.0 s1.0 s=2.0 s\Delta t = t_2 - t_1 = 3.0 \text{ s} - 1.0 \text{ s} = 2.0 \text{ s}
P=WΔt=18 J2.0 s=9.0 WP = \frac{W}{\Delta t} = \frac{-18 \text{ J}}{2.0 \text{ s}} = -9.0 \text{ W}
d. 力の大きさと向き:
Δx=x2x1=6.0 m4.0 m=2.0 m\Delta x = x_2 - x_1 = 6.0 \text{ m} - 4.0 \text{ m} = 2.0 \text{ m}
F=WΔx=18 J2.0 m=9.0 NF = \frac{W}{\Delta x} = \frac{-18 \text{ J}}{2.0 \text{ m}} = -9.0 \text{ N}
したがって、力の大きさは 9.0 N9.0 \text{ N} であり、向きは xx 軸負方向である。

3. 最終的な答え

a. 運動エネルギーの変化量: 18 J-18 \text{ J}
b. 合力がした仕事: 18 J-18 \text{ J}
c. 平均の仕事率: 9.0 W-9.0 \text{ W}
d. 力の大きさ: 9.0 N9.0 \text{ N}、向き: xx 軸負方向

「応用数学」の関連問題

断面積 $S$、高さ $h$ の円柱を水面から深さ $d$ の位置に沈めたとき、円柱の上面と下面が受ける圧力と力を求め、浮力を計算する問題。大気圧を $p_0$、水の密度を $\rho$、重力加速度の...

浮力圧力流体力学物理
2025/7/20

質量 $10 \text{ kg}$ の物体が糸で吊るされています。重力加速度は $9.8 \text{ m/s}^2$ です。 (1) 糸の張力 $T$ が $148 \text{ N}$ のとき、...

力学運動方程式張力加速度物理
2025/7/20

質量2.5kgの物体が水平な床に置かれています。水平方向に力 $F$ を加え、その力を徐々に大きくしていったところ、$F$ が9.8Nになった時に物体が滑り出しました。重力加速度の大きさは $9.8 ...

力学摩擦力静止摩擦力運動方程式物理
2025/7/20

ばね定数 $70 \text{ N/m}$ のつる巻きばねの一端に質量 $1.0 \text{ kg}$ のおもりをつけ、おもりを水平な台上にのせ、ばねの他端を静かに引き上げる。重力加速度の大きさを ...

力学ばね弾性力重力
2025/7/20

静止していた物体が直線上を動き始めた。進んだ距離は、動き始めてからの時間の3乗に比例して増えていった。このとき、物体の瞬間速度は時間の何乗に比例して増えたかを選ぶ問題です。

微分運動速度比例
2025/7/20

ばね定数 $k = 70 \text{ N/m}$ のばねに質量 $m = 1.0 \text{ kg}$ のおもりをつけ、台の上に乗せた状態でばねを引き上げる。重力加速度 $g = 9.8 \tex...

力学ばね力の釣り合い物理
2025/7/20

重さ $3.0 N$ の小球が軽い糸1で天井から吊り下げられています。小球を糸2で水平方向に引っ張って、糸1が天井と $60^\circ$ の角をなす状態で静止させました。糸1と糸2が小球を引く力の大...

力学力のつり合いベクトル三角関数
2025/7/20

画像には反発係数の式とその結果が書かれています。反発係数の式は$1 = -\frac{v_A' - v_B'}{1.0 - 5.0}$ であり、この式と別の式(式1)から、衝突後の速度$v_A' = ...

力学反発係数運動量物理
2025/7/20

$r = (x, y, z)$、 $r = \sqrt{x^2 + y^2 + z^2}$ とするとき、以下の発散 (divergence) を計算します。ただし、(2) では $r \neq 0$ ...

ベクトル解析発散勾配div偏微分
2025/7/20

画像には、おにぎりとジュースの消費に関する予算制約について説明が書かれています。具体的には、予算制約式、グラフ、傾きの意味などが説明されています。問題は画像の内容を理解し、予算制約に関する概念を把握す...

経済学予算制約線形計画法グラフ価格
2025/7/20