円環、円盤、球殻、球(中身が一様に詰まっている)を同じ斜面に転がしたときの速さの順序は、詰まった球、円盤、球殻、円環となる。次に、これらの物体を同じ高さから自由落下させたときの速さを比較し、その理由を説明する。摩擦は無視する。
2025/7/19
1. 問題の内容
円環、円盤、球殻、球(中身が一様に詰まっている)を同じ斜面に転がしたときの速さの順序は、詰まった球、円盤、球殻、円環となる。次に、これらの物体を同じ高さから自由落下させたときの速さを比較し、その理由を説明する。摩擦は無視する。
2. 解き方の手順
自由落下の場合、物体の形状や慣性モーメントは速度に影響しない。これは、重力による位置エネルギーがすべて並進運動の運動エネルギーに変換されるためである。物体の質量を 、重力加速度を 、落下する高さを とすると、位置エネルギーは である。自由落下後の速度を とすると、運動エネルギーは となる。
エネルギー保存則より、
この式を について解くと、
速度は物体の質量 に依存しないことがわかる。また、物体の形状(円環、円盤、球殻、球)にも依存しない。したがって、すべての物体は同じ速度で落下する。
3. 最終的な答え
自由落下させた場合、円環、円盤、球殻、球は全て同じ速さで落下する。これは、位置エネルギーが全て並進運動の運動エネルギーに変換され、その速度は物体の質量や形状に依存しないためである。