直方体の水槽に直方体のおもりが一部入った状態で設置されている。給水口から毎分3000cm$^3$の水が入り、排水口から毎分4800cm$^3$の水が出る。以下の問いに答える。 (1) 水槽に水が入っていない状態で排水口を閉じ、給水口だけを開けて満水になるまで給水する。給水を始めてから $x$ 分後の最も深い部分の水の深さを $y$ cmとする。 (1-1) 給水を始めてから満水になるまでの $x$ と $y$ の関係を表すグラフとして最もふさわしいものを選択肢から選ぶ。 (1-2) 水の深さが30cmになってから満水になるまでの $x$ と $y$ の関係を式で表す。 (2) 水槽に水が入っていない状態で、排水口を閉じ、給水口だけを開けて給水を始める。途中で給水口を閉じ、同時に排水口を開いて排水を始めたところ、はじめに給水を始めてから78分後に水槽の水がなくなった。排水を始めた後、最も深い部分の水の深さが42cmになったことがあった。給水を始めてから何分後か求める。

応用数学体積一次関数グラフ文章問題水槽
2025/7/19

1. 問題の内容

直方体の水槽に直方体のおもりが一部入った状態で設置されている。給水口から毎分3000cm3^3の水が入り、排水口から毎分4800cm3^3の水が出る。以下の問いに答える。
(1) 水槽に水が入っていない状態で排水口を閉じ、給水口だけを開けて満水になるまで給水する。給水を始めてから xx 分後の最も深い部分の水の深さを yy cmとする。
(1-1) 給水を始めてから満水になるまでの xxyy の関係を表すグラフとして最もふさわしいものを選択肢から選ぶ。
(1-2) 水の深さが30cmになってから満水になるまでの xxyy の関係を式で表す。
(2) 水槽に水が入っていない状態で、排水口を閉じ、給水口だけを開けて給水を始める。途中で給水口を閉じ、同時に排水口を開いて排水を始めたところ、はじめに給水を始めてから78分後に水槽の水がなくなった。排水を始めた後、最も深い部分の水の深さが42cmになったことがあった。給水を始めてから何分後か求める。

2. 解き方の手順

(1)
(1-1)
まず、おもりがある部分とない部分で、水が溜まる速さが異なることを確認する。
おもりがある部分は底面積が (9030)×40=2400(90-30) \times 40 = 2400 cm2^2
おもりのない部分は底面積が 90×40=360090 \times 40 = 3600 cm2^2
よって、おもりがある部分から水が溜まり、その後おもりのない部分に水が溜まるので、グラフの傾きが変わる。
したがって、選択肢から傾きが変わるグラフであるウを選ぶ。
(1-2)
水の深さが30cmになるまでは、おもりのない部分にも水が溜まる。水の深さが30cmになった時、おもりのない部分の底面積は3600cm23600cm^2
水の深さが30cmになってから満水(60cm)になるまで、水槽の底面積は3600cm23600cm^2
深さが30cmから60cmになるまでの水の体積は3600cm2×(6030)cm=3600cm2×30cm=108000cm33600cm^2 \times (60 - 30)cm = 3600cm^2 \times 30cm = 108000cm^3
給水量は毎分3000cm3^3なので、xx 分後の水の体積は 3000x3000x cm3^3
30cmから60cmまで溜めるのに必要な時間は108000/3000=36108000/3000 = 36分。
y=ax+by = ax+b の形で式を立てると、傾きは 30/36=5/630/36 = 5/6 なので、y=56x+by = \frac{5}{6}x+b
x=0x = 0のとき、y=30y = 30だから、30=56(0)+b30 = \frac{5}{6}(0) + b。よって、b=30b=30
したがって、y=56x+30y = \frac{5}{6}x + 30
(2)
給水のみを行っていた時間を tt 分とすると、排水を始めたのは tt 分後。
給水量と排水量を考慮すると、水量が0になるまでの時間は (78t)(78-t) 分。
給水量は毎分3000cm3^3で、排水量は毎分4800cm3^3なので、
3000t4800(78t)=03000t - 4800(78-t) = 0
3000t4800×78+4800t=03000t - 4800 \times 78 + 4800t = 0
7800t=4800×787800t = 4800 \times 78
t=4800×787800=4800100×7878=48t = \frac{4800 \times 78}{7800} = \frac{4800}{100} \times \frac{78}{78} = 48
給水のみを行ったのは48分。
給水を始めて48分後の水量を求める。
48×3000=14400048 \times 3000 = 144000 cm3^3
排水を始めた後、最も深い部分の水の深さが42cmになることがあった。
深さ30cmまでは底面積が2400 cm2^2で、深さ30cmを超えると底面積が3600 cm2^2
深さ30cmまで溜まる水の量は 2400×30=720002400 \times 30 = 72000 cm3^3
深さ30cmから42cmまでは 4230=1242-30 = 12 cmであり、3600×12=432003600 \times 12 = 43200 cm3^3
水量が42cmになる時の量は72000+43200=11520072000 + 43200 = 115200 cm3^3
給水のみを行っていた時間 tt 分とすると、3000t4800(xt)=1152003000t - 4800(x-t) = 115200
ここで、xx は給水を始めてから排水を始めた後、最も深い部分の水の深さが42cmになるまでにかかった時間。xx分後に42cmになったとすると、排水にかかった時間はxtx-t分。
4800(xt)=3000t1152004800(x-t) = 3000t - 115200
給水のみだとt=1152003000=38.4t = \frac{115200}{3000} = 38.4分。
これは48分以内なので、深さ42cmに達するのは、給水のみを行っている期間。
しかし、問題文には排水を始めた後、深さが42cmになるとあるので、条件を満たさない。
給水のみで満水になる時間を求める。
3600×60=2160003600 \times 60 = 216000cm3^3
216000/3000=72216000/3000 = 72分。
給水のみで72分で満水になる。
排水を始めてから深さ42cmになる時間を uu 分とすると、
3000×484800u=3600×423000 \times 48 - 4800u = 3600 \times 42
1440004800u=151200144000 - 4800u = 151200
4800u=7200-4800u = 7200
u=1.5u = -1.5
これはありえない。

3. 最終的な答え

(1)
(1-1) ウ
(1-2) y=56x+30y = \frac{5}{6}x + 30
(2) 計算過程から条件を満たす解が存在しない。

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