与えられたベクトルが一次独立かどうかを判定する問題です。具体的には、以下の3つの場合について判定します。 (4) $\mathbf{a} = (2, -1, 0)$, $\mathbf{b} = (1, 0, 3)$, $\mathbf{c} = (-2, 1, 0)$ (5) $\mathbf{a} = (2, -1, 0)$, $\mathbf{b} = (1, 0, 3)$, $\mathbf{c} = (-2, 1, 1)$ (6) $\mathbf{a} = (2, -1, 0)$, $\mathbf{b} = (1, 0, 3)$, $\mathbf{c} = (-2, 1, 1)$, $\mathbf{d} = (1, 1, 1)$

1. 問題の内容

与えられたベクトルが一次独立かどうかを判定する問題です。具体的には、以下の3つの場合について判定します。

(4) $\mathbf{a} = (2, -1, 0)$, $\mathbf{b} = (1, 0, 3)$, $\mathbf{c} = (-2, 1, 0)$

(5) $\mathbf{a} = (2, -1, 0)$, $\mathbf{b} = (1, 0, 3)$, $\mathbf{c} = (-2, 1, 1)$

(6) $\mathbf{a} = (2, -1, 0)$, $\mathbf{b} = (1, 0, 3)$, $\mathbf{c} = (-2, 1, 1)$, $\mathbf{d} = (1, 1, 1)$

2. 解き方の手順

(4)

ベクトル$\mathbf{a}$, $\mathbf{b}$, $\mathbf{c}$ が一次独立であるかどうかを調べるには、

$k_1\mathbf{a} + k_2\mathbf{b} + k_3\mathbf{c} = \mathbf{0}$

となるスカラー$k_1$, $k_2$, $k_3$ が $k_1 = k_2 = k_3 = 0$ のみであるかどうかを調べればよいです。

$k_1(2, -1, 0) + k_2(1, 0, 3) + k_3(-2, 1, 0) = (0, 0, 0)$

これを成分ごとに書くと、

$2k_1 + k_2 - 2k_3 = 0$

$-k_1 + k_3 = 0$

$3k_2 = 0$

3番目の式より、$k_2 = 0$。2番目の式より、$k_1 = k_3$。1番目の式に代入すると、

$2k_1 - 2k_1 = 0$

となり、$k_1$は任意の値をとることがわかります。例えば、$k_1=k_3=1$とすると、

$\mathbf{a} + \mathbf{c} = (0, 0, 0)$ となり、$\mathbf{a} = -\mathbf{c}$なので、一次独立ではありません。

(5)

ベクトル$\mathbf{a}$, $\mathbf{b}$, $\mathbf{c}$ が一次独立であるかどうかを調べるには、

$k_1\mathbf{a} + k_2\mathbf{b} + k_3\mathbf{c} = \mathbf{0}$

となるスカラー$k_1$, $k_2$, $k_3$ が $k_1 = k_2 = k_3 = 0$ のみであるかどうかを調べればよいです。

$k_1(2, -1, 0) + k_2(1, 0, 3) + k_3(-2, 1, 1) = (0, 0, 0)$

これを成分ごとに書くと、

$2k_1 + k_2 - 2k_3 = 0$

$-k_1 + k_3 = 0$

$3k_2 + k_3 = 0$

2番目の式より、$k_1 = k_3$。3番目の式より、$k_3 = -3k_2$。よって、$k_1 = -3k_2$。

1番目の式に代入すると、

$2(-3k_2) + k_2 - 2(-3k_2) = -6k_2 + k_2 + 6k_2 = k_2 = 0$

したがって、$k_1 = k_2 = k_3 = 0$なので、一次独立です。

(6)

3次元空間における4つのベクトル$\mathbf{a}$, $\mathbf{b}$, $\mathbf{c}$, $\mathbf{d}$は、必ず一次従属になります。なぜなら、3次元空間の基底は3つのベクトルで構成できるからです。したがって、4つのベクトルは一次独立ではありません。

3. 最終的な答え

(4) 一次独立ではない

(5) 一次独立である

(6) 一次独立ではない