実数 $a$ が与えられたとき、方程式 $\cos^2 x - 2a\sin x - a + 3 = 0$ の解のうち、$0 \le x < 2\pi$ の範囲にあるものの個数を求める問題です。

1. 問題の内容

実数 $a$ が与えられたとき、方程式 $\cos^2 x - 2a\sin x - a + 3 = 0$ の解のうち、$0 \le x < 2\pi$ の範囲にあるものの個数を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、$\cos^2 x$ を $1 - \sin^2 x$ で置き換えます。

$1 - \sin^2 x - 2a\sin x - a + 3 = 0$

$-\sin^2 x - 2a\sin x - a + 4 = 0$

$\sin^2 x + 2a\sin x + a - 4 = 0$

$\sin x = t$ とおくと、$-1 \le t \le 1$ です。

$t^2 + 2at + a - 4 = 0$

$t$ について解くと、

$t = \frac{-2a \pm \sqrt{(2a)^2 - 4(a - 4)}}{2} = \frac{-2a \pm \sqrt{4a^2 - 4a + 16}}{2} = -a \pm \sqrt{a^2 - a + 4}$

ここで、$f(a) = a^2 - a + 4$ を平方完成すると、$f(a) = (a - \frac{1}{2})^2 + \frac{15}{4} > 0$ なので、$\sqrt{a^2 - a + 4}$ は常に実数です。

解 $t$ が $-1 \le t \le 1$ の範囲にあるかを考えます。

$t_1 = -a + \sqrt{a^2 - a + 4}$

$t_2 = -a - \sqrt{a^2 - a + 4}$

まず、$t_2 = -a - \sqrt{a^2 - a + 4}$ について考えます。

$t_2 < -a - \sqrt{a^2} = -a - |a|$ なので、$a > 0$ のとき、$t_2 < -2a < 0$、$a < 0$ のとき、$t_2 < 0$ となります。

$-1 \le t_2 \le 1$ を満たすか考えます。

$t_2 \ge -1$ を仮定すると、$-a - \sqrt{a^2 - a + 4} \ge -1$

$1 - a \ge \sqrt{a^2 - a + 4}$

両辺を2乗すると、$(1-a)^2 \ge a^2 - a + 4$

$1 - 2a + a^2 \ge a^2 - a + 4$

$-a \ge 3$

$a \le -3$

つまり、$a \le -3$ のとき、$-1 \le t_2 < 0$ となります。

次に、$t_1 = -a + \sqrt{a^2 - a + 4}$ について考えます。

$-1 \le t_1 \le 1$ を満たすか考えます。

$-1 \le -a + \sqrt{a^2 - a + 4} \le 1$

$-1 + a \le \sqrt{a^2 - a + 4} \le 1 + a$

$\sqrt{a^2 - a + 4} \le 1 + a$ について

両辺を2乗すると、$a^2 - a + 4 \le 1 + 2a + a^2$

$-3a \le -3$

$a \ge 1$

$-1 + a \le \sqrt{a^2 - a + 4}$ について

$a < 1$ のとき、$-1 + a < 0$ なので、常に成り立ちます。

$a \ge 1$ のとき、両辺を2乗すると、$(a - 1)^2 \le a^2 - a + 4$

$a^2 - 2a + 1 \le a^2 - a + 4$

$-a \le 3$

$a \ge -3$

よって、$a \ge -3$

$a = 1$ のとき、$t_1 = -1 + \sqrt{1 - 1 + 4} = -1 + 2 = 1$, $t_2 = -1 - 2 = -3$

$a = -3$ のとき、$t_1 = 3 + \sqrt{9 + 3 + 4} = 3 + 4 = 7$, $t_2 = 3 - 4 = -1$

$a \ge 1$ のとき、$t_1$ は単調増加，$t_2$ は単調減少

$a = 1$ のとき、$\sin x = 1$ となり、$x = \frac{\pi}{2}$ のみなので、解の個数は1個。

$a = -3$ のとき、$\sin x = -1$ となり、$x = \frac{3\pi}{2}$ のみなので、解の個数は1個。

$a \le -3$ のとき、$t_2 = -1$ なので、$\sin x = -1$ となり、$x = \frac{3\pi}{2}$ のみ。また、$t_1$は条件を満たさない。解の個数は1個。

$a \ge 1$ のとき、$t_1 = 1$ なので、$\sin x = 1$ となり、$x = \frac{\pi}{2}$ のみ。また、$t_2$は条件を満たさない。解の個数は1個。

$-3 < a < 1$ のとき、$a = 0$ を代入すると、$t^2 - 4 = 0$, $t = \pm 2$ となり、解は存在しない。

$t_1, t_2 \in (-1, 1)$となる$a$が存在すれば、解の個数は2個になる。

$t_1 = -a + \sqrt{a^2 - a + 4}$

$t_2 = -a - \sqrt{a^2 - a + 4}$

グラフを描画して確認する必要がある。

$f(t) = t^2 + 2at + a - 4 = 0$

$f(-1) = 1 - 2a + a - 4 = -a - 3$

$f(1) = 1 + 2a + a - 4 = 3a - 3$

$f(-1) = 0 \implies a = -3$

$f(1) = 0 \implies a = 1$

$-3 < a < 1$のとき、$f(-1) > 0$, $f(1) < 0$。よって、$-1 < t < 1$ に解が必ず存在する。2次方程式なので、解は2つ存在する。

3. 最終的な答え

a < -3 or a > 1 のとき1個

a = -3 or a = 1 のとき1個

-3 < a < 1 のとき2個