第15項が29、第25項が-31である等差数列において、初項から第n項までの和が最大になるようなnの値と、その和の最大値を求める問題です。

代数学等差数列数列最大値二次関数
2025/7/19

1. 問題の内容

第15項が29、第25項が-31である等差数列において、初項から第n項までの和が最大になるようなnの値と、その和の最大値を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、等差数列の一般項を求めます。等差数列の初項をaa、公差をddとすると、第n項はan=a+(n1)da_n = a + (n-1)dと表されます。
問題文より、
第15項は29なので、a+14d=29a + 14d = 29 ... (1)
第25項は-31なので、a+24d=31a + 24d = -31 ... (2)
(2) - (1)より、
10d=6010d = -60
d=6d = -6
d=6d = -6を(1)に代入すると、
a+14(6)=29a + 14(-6) = 29
a84=29a - 84 = 29
a=113a = 113
したがって、等差数列の一般項はan=113+(n1)(6)=1136n+6=1196na_n = 113 + (n-1)(-6) = 113 - 6n + 6 = 119 - 6nです。
次に、初項から第n項までの和SnS_nを求めます。
Sn=n2(a1+an)=n2(113+1196n)=n2(2326n)=n(1163n)=116n3n2S_n = \frac{n}{2}(a_1 + a_n) = \frac{n}{2}(113 + 119 - 6n) = \frac{n}{2}(232 - 6n) = n(116 - 3n) = 116n - 3n^2
SnS_nが最大となるnを求めます。SnS_nはnの二次関数なので、平方完成して最大値を求めます。
Sn=3n2+116n=3(n21163n)=3(n21163n+(583)2)+3(583)2=3(n583)2+5823S_n = -3n^2 + 116n = -3(n^2 - \frac{116}{3}n) = -3(n^2 - \frac{116}{3}n + (\frac{58}{3})^2) + 3(\frac{58}{3})^2 = -3(n - \frac{58}{3})^2 + \frac{58^2}{3}
SnS_nが最大になるのは、n=583=19.333...n = \frac{58}{3} = 19.333...のときです。
nは整数なので、n=19n = 19またはn=20n = 20のとき、SnS_nが最大に近い値を取ります。
an>0a_n > 0となる最大のnを求めると、1196n>0119 - 6n > 0より、6n<1196n < 119n<1196=19.833...n < \frac{119}{6} = 19.833...。つまり、n=19n = 19までが正の項となります。
SnS_nが最大となるのは、an+1<0a_{n+1} < 0となるnです。
a20=1196(20)=119120=1a_{20} = 119 - 6(20) = 119 - 120 = -1なので、n=19n = 19まで足すと和が最大になります。
S19=19(1163(19))=19(11657)=19(59)=1121S_{19} = 19(116 - 3(19)) = 19(116 - 57) = 19(59) = 1121
S20=20(1163(20))=20(11660)=20(56)=1120S_{20} = 20(116 - 3(20)) = 20(116 - 60) = 20(56) = 1120
したがって、初項から第19項までの和が最大となり、その値は1121です。

3. 最終的な答え

初項からの和が最大になるのは、第19項までの和である。
その和の最大値は1121である。

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