以下の極限を計算します。 $\lim_{x \to \infty} \left( 1 - \frac{1}{x} \right)^x$

解析学極限ロピタルの定理指数関数対数関数
2025/7/19

1. 問題の内容

以下の極限を計算します。
limx(11x)x\lim_{x \to \infty} \left( 1 - \frac{1}{x} \right)^x

2. 解き方の手順

まず、y=(11x)xy = \left( 1 - \frac{1}{x} \right)^x とおきます。
両辺の自然対数をとると、
lny=ln(11x)x=xln(11x)\ln y = \ln \left( 1 - \frac{1}{x} \right)^x = x \ln \left( 1 - \frac{1}{x} \right)
したがって、
limxlny=limxxln(11x)\lim_{x \to \infty} \ln y = \lim_{x \to \infty} x \ln \left( 1 - \frac{1}{x} \right)
ここで、t=1xt = \frac{1}{x} とおくと、xx \to \infty のとき t0t \to 0 なので、
limxxln(11x)=limt01tln(1t)=limt0ln(1t)t\lim_{x \to \infty} x \ln \left( 1 - \frac{1}{x} \right) = \lim_{t \to 0} \frac{1}{t} \ln (1 - t) = \lim_{t \to 0} \frac{\ln (1 - t)}{t}
この極限は 00\frac{0}{0} の不定形なので、ロピタルの定理を使うことができます。分子と分母をそれぞれ tt で微分すると、
limt011t1=limt011t=1\lim_{t \to 0} \frac{\frac{-1}{1-t}}{1} = \lim_{t \to 0} \frac{-1}{1-t} = -1
したがって、
limxlny=1\lim_{x \to \infty} \ln y = -1
limxy=e1=1e\lim_{x \to \infty} y = e^{-1} = \frac{1}{e}

3. 最終的な答え

limx(11x)x=1e\lim_{x \to \infty} \left( 1 - \frac{1}{x} \right)^x = \frac{1}{e}

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