この問題は、フーリエ級数展開に関する3つの小問から構成されています。 * 5-1: 角周波数 $\omega_0$ の周期関数 $f(t)$ が与えられています。$f(t)$ を $\cos(k\omega_0 t)$ と $\sin(k\omega_0 t)$ で実フーリエ級数展開したときの式と、フーリエ係数 $a_k$, $b_k$ の式を書くこと($k$ の範囲も記載すること)。 * 5-2: $f(t) = t^2$ が区間 $[-1, 1]$ の周期関数であるとして、この関数の直流成分を求めること。 * 5-3: $f(t) = |\sin t|$ が区間 $[-\pi/2, \pi/2]$ の周期関数であるとして、この関数の基本波の振幅を求めること。
2025/7/19
1. 問題の内容
この問題は、フーリエ級数展開に関する3つの小問から構成されています。
* 5-1: 角周波数 の周期関数 が与えられています。 を と で実フーリエ級数展開したときの式と、フーリエ係数 , の式を書くこと( の範囲も記載すること)。
* 5-2: が区間 の周期関数であるとして、この関数の直流成分を求めること。
* 5-3: が区間 の周期関数であるとして、この関数の基本波の振幅を求めること。
2. 解き方の手順
* 5-1
周期 の周期関数 のフーリエ級数展開は、一般に以下の様に表されます。
ここで、フーリエ係数 と は以下の式で計算されます。
,
,
* 5-2
関数 の直流成分は、フーリエ級数展開の定数項 に相当します。周期 であり、区間 で定義されているので、直流成分は以下の様に計算できます。
* 5-3
関数 の基本波の振幅は、フーリエ級数展開の最初の正弦波成分の係数 に相当します。区間 で定義されているので、周期は です。 は偶関数なので、 となります。ただし、問題は実フーリエ級数の基本波の振幅と述べており、これは をフーリエ級数展開した場合の を求める事に相当します。 は区間 で偶関数なので、
三角関数の積の公式 を用いると、
ここで、基本波の振幅を聞かれているので、 となります。
3. 最終的な答え
* 5-1
,
,
* 5-2
* 5-3