行列 A をLU分解することを考えます。LU分解とは、与えられた行列 A を下三角行列 L と上三角行列 U の積 A=LU に分解することです。 elementary row operations を用いて A を上三角行列 U に変形し、その過程で行った elementary row operations を記録することで L を求めます。 ステップ1: 1行目を基準にして、2行目以降の1列目の成分を0にします。
* 2行目に 1行目の 1/2 倍を加える ( R2←R2+21R1 ) * 3行目に 1行目の 1 倍を加える ( R3←R3+R1 ) A′=2000−1−1/21−14−13−4−21−35 L1=1−1/2−10010000100001 とします。
ステップ2: 2行目を基準にして、3行目以降の2列目の成分を0にします。
* 3行目に 2行目の 2 倍を加える ( R3←R3+2R2 ) * 4行目に 2行目の -2 倍を加える ( R4←R4−2R2 ) A′′=2000−1−1/2004−11−2−21−13 L2=100001−2200100001 とします。
ステップ3: 3行目を基準にして、4行目以降の3列目の成分を0にします。
* 4行目に 3行目の 2 倍を加える ( R4←R4+2R3 ) U=2000−1−1/2004−110−21−11 L3=10000100001−20001 とします。
L を求めるために、各elementary row operationsに対応する行列の逆行列を掛け合わせます。今回の手順では L=L1−1L2−1L3−1 より L1−1=11/210010000100001 L2−1=1000012−200100001 L3−1=1000010000120001 よって
L=L1−1L2−1L3−1=11/210012−200120001 L=1−(−1/2)−(−1)−(0)01−(2)−(−2)001−(−2)0001=11/21001−2200120001 U=2000−1−1/2004−110−21−11 最終的な答えでは A=LU となる LとUのペアを答えとします。