実数 $\mathbb{R}$ 上の関数 $f(x)$ が、任意の $x, y \in \mathbb{R}$ に対して $f(x+y) = f(x) + f(y)$ を満たし、$x=a$ (ここで $a$ は定数) で微分可能であるとき、$f(x)$ が $\mathbb{R}$ 上で連続となることを示す問題です。
2025/7/19
1. 問題の内容
実数 上の関数 が、任意の に対して を満たし、 (ここで は定数) で微分可能であるとき、 が 上で連続となることを示す問題です。
2. 解き方の手順
まず、 を満たす関数 を考えます。この関数はコーシーの関数方程式と呼ばれています。 が で微分可能であるという条件から、 が 上で連続であることを導きます。
(1) の値を求めます。 において、, とすると、 より となります。
(2) の微分可能性の定義を利用します。 が で微分可能であるとき、極限 が存在します。この極限値を と表します。
(3) を利用して、微分可能性の定義を書き換えます。
したがって、 が存在します。
(4) 特に、 のとき、 が存在します。この極限値を とおきます。
(5) 任意の に対して、 の微分可能性を調べます。
したがって、 は任意の で微分可能であり、 が成り立ちます。
(6) は微分可能なので、積分することにより、 ( は積分定数) となります。 より、 であるため、 となります。
(7) は一次関数であるため、 上で連続です。
3. 最終的な答え
は 上で連続である。