各問題について、適切な変数変換を行い、ヤコビアンを計算し、積分範囲を変換してから積分を実行します。
(1) u=x−y, v=x+y と変換すると、x=2u+v, y=2v−u となります。ヤコビアンは J=∂u∂x∂u∂y∂v∂x∂v∂y=21−212121=41+41=21 積分範囲は 0≤u≤1, 0≤v≤1 となります。 ∬Dx2dxdy=∫01∫01(2u+v)2∣J∣dudv=∫01∫014(u+v)2⋅21dudv=81∫01∫01(u2+2uv+v2)dudv=81∫01[3u3+u2v+uv2]01dv=81∫01(31+v+v2)dv=81[3v+2v2+3v3]01=81(31+21+31)=81(62+3+2)=487 (2) u=x+2y, v=x−y と変換すると、x=32v+u, y=3u−v となります。ヤコビアンは J=∂u∂x∂u∂y∂v∂x∂v∂y=313132−31=−91−92=−31 積分範囲は −1≤u≤1, −1≤v≤1 となります。 ∬D(x−y)2dxdy=∫−11∫−11v2∣J∣dudv=∫−11∫−11v2⋅31dudv=31∫−11v2[u]−11dv=31∫−11v2(1−(−1))dv=32∫−11v2dv=32[3v3]−11=32(31−(−31))=32⋅32=94 (3) 極座標変換 x=rcosθ, y=rsinθ を用いると、x2+y2=r2。ヤコビアンは J=r。積分範囲は 0≤r≤1, 0≤θ≤2π となります。 ∬D(x2+y2)dxdy=∫02π∫01r2⋅rdrdθ=∫02π∫01r3drdθ=∫02π[4r4]01dθ=∫02π41dθ=41[θ]02π=41⋅2π=2π (4) 極座標変換 x=rcosθ, y=rsinθ を用いると、x2+y2=r2。ヤコビアンは J=r。積分範囲は 0≤r≤a, 0≤θ≤2π となります。 ∬Da2−x2−y2dxdy=∫02π∫0aa2−r2⋅rdrdθ=∫02π[−31(a2−r2)3/2]0adθ=∫02π(0−(−31(a2)3/2))dθ=∫02π3a3dθ=3a3[θ]02π=3a3⋅2π=6πa3 (5) x=arcosθ, y=brsinθ と変換すると、ヤコビアンは J=abr。積分範囲は 0≤r≤1, 0≤θ≤2π となります。 ∬Dxydxdy=∫02π∫01(arcosθ)(brsinθ)abrdrdθ=a2b2∫02π∫01r3cosθsinθdrdθ=a2b2∫02πcosθsinθ[4r4]01dθ=4a2b2∫02πcosθsinθdθ=4a2b2[2sin2θ]02π=4a2b2(0−0)=0