ある高校の生徒140人を対象に、国語、数学、英語の得意不得意を調査した結果が与えられています。その結果を用いて、3教科すべてが得意な人の数と、3教科中1教科のみが得意な人の数を求める問題です。

確率論・統計学集合ベン図包含と排除の原理統計
2025/7/20
## 数学の問題

1. 問題の内容

ある高校の生徒140人を対象に、国語、数学、英語の得意不得意を調査した結果が与えられています。その結果を用いて、3教科すべてが得意な人の数と、3教科中1教科のみが得意な人の数を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、集合の記号を定義します。
* A: 国語が得意な人の集合
* B: 数学が得意な人の集合
* C: 英語が得意な人の集合
* U: 全体集合
与えられた情報を集合の記号で表すと、以下のようになります。
* n(U)=140n(U) = 140
* n(A)=86n(A) = 86
* n(B)=40n(B) = 40
* n(AB)=18n(A \cap B) = 18
* n(AC)=15n(A \cap C) = 15
* n(AC)=101n(A \cup C) = 101
* n(BC)=55n(B \cup C) = 55
* どの教科も得意でない人の数 = n(ABC)=20n(\overline{A \cup B \cup C}) = 20
ここで、n(ABC)=n(U)n(ABC)=14020=120n(A \cup B \cup C) = n(U) - n(\overline{A \cup B \cup C}) = 140 - 20 = 120
n(AC)=n(A)+n(C)n(AC)n(A \cup C) = n(A) + n(C) - n(A \cap C)より、101=86+n(C)15101 = 86 + n(C) - 15となり、n(C)=10186+15=30n(C) = 101 - 86 + 15 = 30
n(BC)=n(B)+n(C)n(BC)n(B \cup C) = n(B) + n(C) - n(B \cap C)より、55=40+30n(BC)55 = 40 + 30 - n(B \cap C)となり、n(BC)=40+3055=15n(B \cap C) = 40 + 30 - 55 = 15
n(ABC)=n(A)+n(B)+n(C)n(AB)n(BC)n(CA)+n(ABC)n(A \cup B \cup C) = n(A) + n(B) + n(C) - n(A \cap B) - n(B \cap C) - n(C \cap A) + n(A \cap B \cap C)
120=86+40+30181515+n(ABC)120 = 86 + 40 + 30 - 18 - 15 - 15 + n(A \cap B \cap C)
120=16181515+n(ABC)120 = 16 - 18 - 15 - 15 + n(A \cap B \cap C)
n(ABC)=120128=120128+48n(ABC)n(A \cap B \cap C) = 120 - 128 = 120 - 128 + 48 - n(A \cap B \cap C)
120=86+40+30181515+n(ABC)120= 86 + 40 + 30 - 18 - 15 -15 + n(A \cap B \cap C)
n(ABC)=120864030+18+15+15=120156+48=12n(A \cap B \cap C) = 120 - 86 - 40 - 30 + 18 + 15 + 15 = 120 - 156 + 48 = 12
したがって、3教科すべてが得意な人数は12人。
次に、1教科のみが得意な人数を求める。
n(Aのみ)=n(A)n(AB)n(AC)+n(ABC)n(Aのみ) = n(A) - n(A \cap B) - n(A \cap C) + n(A \cap B \cap C)
n(Bのみ)=n(B)n(AB)n(BC)+n(ABC)n(Bのみ) = n(B) - n(A \cap B) - n(B \cap C) + n(A \cap B \cap C)
n(Cのみ)=n(C)n(AC)n(BC)+n(ABC)n(Cのみ) = n(C) - n(A \cap C) - n(B \cap C) + n(A \cap B \cap C)
しかし、これは間違いです。
\begin{aligned}
&n(A \text{のみ}) = n(A) - n(A \cap B) - n(A \cap C) + n(A \cap B \cap C) \\
&n(B \text{のみ}) = n(B) - n(B \cap A) - n(B \cap C) + n(A \cap B \cap C) \\
&n(C \text{のみ}) = n(C) - n(C \cap A) - n(C \cap B) + n(A \cap B \cap C)
\end{aligned}
1教科のみ得意な人の合計は、
n(Aのみ)+n(Bのみ)+n(Cのみ)=n(A)+n(B)+n(C)2[n(AB)+n(AC)+n(BC)]+3n(ABC)n(Aのみ) + n(Bのみ) + n(Cのみ)= n(A) + n(B) + n(C) - 2[n(A \cap B) + n(A \cap C) + n(B \cap C)] + 3n(A \cap B \cap C)
=86+40+302(18+15+15)+312=1562(48)+36=15696+36=96= 86 + 40 + 30 - 2(18 + 15 + 15) + 3 * 12 = 156 - 2(48) + 36 = 156 - 96 + 36 = 96

3. 最終的な答え

3教科すべてが得意な人数は12人であり、3教科中1教科のみが得意な人数は96人である。

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