1から7までの自然数が書かれた7枚のカードから3枚を抜き出し、小さい順に並べたとき、中央のカードの数を確率変数$X$とする。このとき、$X$の期待値、分散、標準偏差を求める。

確率論・統計学確率期待値分散標準偏差組み合わせ
2025/7/20

1. 問題の内容

1から7までの自然数が書かれた7枚のカードから3枚を抜き出し、小さい順に並べたとき、中央のカードの数を確率変数XXとする。このとき、XXの期待値、分散、標準偏差を求める。

2. 解き方の手順

まず、XXの取りうる値は2, 3, 4, 5, 6である。それぞれの値を取る確率を計算する。
3枚のカードの選び方は全部で 7C3=7×6×53×2×1=35_7C_3 = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35通りである。
* X=2X=2となるのは、1と3, 4, 5, 6, 7から1枚を選ぶとき。選び方は5C1=5_5C_1 = 5通り。したがって、P(X=2)=535=17P(X=2) = \frac{5}{35} = \frac{1}{7}
* X=3X=3となるのは、1, 2から1枚と4, 5, 6, 7から1枚を選ぶとき。選び方は2C1×4C1=2×4=8_2C_1 \times _4C_1 = 2 \times 4 = 8通り。したがって、P(X=3)=835P(X=3) = \frac{8}{35}
* X=4X=4となるのは、1, 2, 3から1枚と5, 6, 7から1枚を選ぶとき。選び方は3C1×3C1=3×3=9_3C_1 \times _3C_1 = 3 \times 3 = 9通り。したがって、P(X=4)=935P(X=4) = \frac{9}{35}
* X=5X=5となるのは、1, 2, 3, 4から1枚と6, 7から1枚を選ぶとき。選び方は4C1×2C1=4×2=8_4C_1 \times _2C_1 = 4 \times 2 = 8通り。したがって、P(X=5)=835P(X=5) = \frac{8}{35}
* X=6X=6となるのは、1, 2, 3, 4, 5から1枚と7を選ぶとき。選び方は5C1=5_5C_1 = 5通り。したがって、P(X=6)=535=17P(X=6) = \frac{5}{35} = \frac{1}{7}
期待値E(X)E(X)は、
E(X)=2×17+3×835+4×935+5×835+6×17=10+24+36+40+3035=14035=4E(X) = 2 \times \frac{1}{7} + 3 \times \frac{8}{35} + 4 \times \frac{9}{35} + 5 \times \frac{8}{35} + 6 \times \frac{1}{7} = \frac{10+24+36+40+30}{35} = \frac{140}{35} = 4
分散V(X)V(X)は、
E(X2)=22×17+32×835+42×935+52×835+62×17=20+72+144+200+18035=61635=885E(X^2) = 2^2 \times \frac{1}{7} + 3^2 \times \frac{8}{35} + 4^2 \times \frac{9}{35} + 5^2 \times \frac{8}{35} + 6^2 \times \frac{1}{7} = \frac{20+72+144+200+180}{35} = \frac{616}{35} = \frac{88}{5}
V(X)=E(X2)E(X)2=88542=88516=88805=85V(X) = E(X^2) - E(X)^2 = \frac{88}{5} - 4^2 = \frac{88}{5} - 16 = \frac{88-80}{5} = \frac{8}{5}
標準偏差σ(X)\sigma(X)は、
σ(X)=V(X)=85=225=2105\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{\frac{8}{5}} = \frac{2\sqrt{2}}{\sqrt{5}} = \frac{2\sqrt{10}}{5}

3. 最終的な答え

期待値:4
分散:8/5
標準偏差:210/52\sqrt{10}/5

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