与えられた連立一次方程式について、係数行列の階数を求め、簡約化(掃き出し法・基本変形)を用いて解を求めます。解なし、一意解、不定解の場合をそれぞれ判断し、不定解の場合には解のパラメータ表示を行います。

代数学連立一次方程式線形代数階数掃き出し法基本変形不定解パラメータ表示
2025/7/20

1. 問題の内容

与えられた連立一次方程式について、係数行列の階数を求め、簡約化(掃き出し法・基本変形)を用いて解を求めます。解なし、一意解、不定解の場合をそれぞれ判断し、不定解の場合には解のパラメータ表示を行います。

2. 解き方の手順

(i) 係数行列の階数
与えられた連立一次方程式は
x4y=0x - 4y = 0
3x+12y+12z=0-3x + 12y + 12z = 0
6x24y+8z=06x - 24y + 8z = 0
と表されます。この係数行列は
A=[140312126248]A = \begin{bmatrix} 1 & -4 & 0 \\ -3 & 12 & 12 \\ 6 & -24 & 8 \end{bmatrix}
です。
まず、第2行に第1行の3倍を加えます。
[14000126248]\begin{bmatrix} 1 & -4 & 0 \\ 0 & 0 & 12 \\ 6 & -24 & 8 \end{bmatrix}
次に、第3行から第1行の6倍を引きます。
[1400012008]\begin{bmatrix} 1 & -4 & 0 \\ 0 & 0 & 12 \\ 0 & 0 & 8 \end{bmatrix}
さらに、第3行から第2行の2/3倍を引きます。
[1400012000]\begin{bmatrix} 1 & -4 & 0 \\ 0 & 0 & 12 \\ 0 & 0 & 0 \end{bmatrix}
この行列は、2つの線形独立な行を持つため、階数は2です。
(ii) 連立一次方程式の解
簡約化された行列は
[1400012000]\begin{bmatrix} 1 & -4 & 0 \\ 0 & 0 & 12 \\ 0 & 0 & 0 \end{bmatrix}
に対応する方程式は
x4y=0x - 4y = 0
12z=012z = 0
となります。
したがって、z=0z = 0 であり、x=4yx = 4y です。
y=cy = c (任意定数) とすると、x=4cx = 4c となります。
よって、解は
[xyz]=[4cc0]=c[410]\begin{bmatrix} x \\ y \\ z \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 4c \\ c \\ 0 \end{bmatrix} = c \begin{bmatrix} 4 \\ 1 \\ 0 \end{bmatrix}
となります。これは不定解であり、解の自由度は1です。
したがって、解答欄ウには2をマークします。

3. 最終的な答え

(i) 係数行列の階数は 2 です。
(ii) 連立一次方程式の解は不定解であり、
[xyz]=c[410]\begin{bmatrix} x \\ y \\ z \end{bmatrix} = c \begin{bmatrix} 4 \\ 1 \\ 0 \end{bmatrix}
となります。
解答欄ウには2をマークします。
エオ=4
カ=1
キ=0
ク=4
ケ=0

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