あるクラスでテストを行ったところ、第一問の正解者は35人、第二問の正解者は29人、第三問の正解者は39人であった。このクラスの人数は50人である。 (1) 第一問と第二問がともに正解だった者の数が最も少ない場合を求める。 (2) 第一問、第二問、第三問がすべて正解だった者の数が最も少ない場合を求める。

確率論・統計学集合包含と排除の原理論理
2025/7/20

1. 問題の内容

あるクラスでテストを行ったところ、第一問の正解者は35人、第二問の正解者は29人、第三問の正解者は39人であった。このクラスの人数は50人である。
(1) 第一問と第二問がともに正解だった者の数が最も少ない場合を求める。
(2) 第一問、第二問、第三問がすべて正解だった者の数が最も少ない場合を求める。

2. 解き方の手順

(1)
第一問と第二問がともに正解した人数を最小にするためには、できるだけ第一問だけ正解した人、第二問だけ正解した人が多くなるようにする。
第一問を正解した人が35人、第二問を正解した人が29人なので、少なくともどちらかを正解した人は最大で 35+29=6435 + 29 = 64 人となる可能性がある。しかし、クラスの人数は50人なので、少なくともどちらかを正解した人数は50人を超えない。
第一問と第二問の両方を正解した人数を xx とすると、第一問だけ正解した人は 35x35 - x 人、第二問だけ正解した人は 29x29 - x 人となる。
したがって、少なくともどちらかを正解した人は (35x)+(29x)+x=64x(35 - x) + (29 - x) + x = 64 - x 人となる。
これがクラスの人数50人を超えないので、64x5064 - x \le 50
これを解くと、x14x \ge 14 となる。
したがって、第一問と第二問がともに正解だった者の数は最も少ない場合に14人と考えられる。
(2)
第一問、第二問、第三問すべてを正解した人数を最小にするためには、できるだけ1問だけ正解した人、2問だけ正解した人が多くなるようにする。
第一問を正解した人が35人、第二問を正解した人が29人、第三問を正解した人が39人である。クラスの人数は50人である。
3つの問題を正解した人の数を yy とする。
まず、(1)の結果から、第一問と第二問が共に正解した人数は少なくとも14人である。
全体で最も少ないケースを考えると、50人から、1問正解者、2問正解者が最大になるように引いていくことで求めることができる。
第一問と第二問が共に正解した14人のうち、yy人が3問とも正解しているので、第一問と第二問だけ正解した人は14y14-y人となる。
第三問の正解者は39人なので、第一問と第三問のみ、第二問と第三問のみ、第三問のみを正解した人数をできるだけ多くする。
第一問のみを正解した人数を aa, 第二問のみを正解した人数を bb, 第三問のみを正解した人数を cc, 第一問と第二問のみを正解した人数を dd, 第一問と第三問のみを正解した人数を ee, 第二問と第三問のみを正解した人数を ff, 全て正解した人数を yy とすると、
a+b+c+d+e+f+y=50a+b+c+d+e+f+y = 50
a+d+e+y=35a+d+e+y = 35
b+d+f+y=29b+d+f+y = 29
c+e+f+y=39c+e+f+y = 39
d=14yd = 14-y とすると、
a=35(14y)ey=21ea = 35 - (14-y) - e - y = 21 - e
b=29(14y)fy=15fb = 29 - (14-y) - f - y = 15 - f
c=39efyc = 39 - e - f - y
a+b+c+(14y)+e+f+y=50a + b + c + (14-y) + e + f + y = 50
(21e)+(15f)+(39efy)+(14y)+e+f+y=50(21 - e) + (15 - f) + (39 - e - f - y) + (14-y) + e + f + y = 50
89efy=5089 - e - f - y = 50
e+f+y=39e + f + y = 39
y=39efy = 39 - e - f
e,fe, f をできる限り大きくして、yy を最小にする。
a=0a=0, b=0b=0 とすると、
e=21e=21, f=15f=15
y=392115=3y = 39 - 21 - 15 = 3

3. 最終的な答え

(1) 14
(2) 3

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