4次対称群 $S_4$ のすべての元を求め、それらを偶置換と奇置換に分類する問題です。

代数学群論置換対称群偶置換奇置換巡回置換
2025/7/20

1. 問題の内容

4次対称群 S4S_4 のすべての元を求め、それらを偶置換と奇置換に分類する問題です。

2. 解き方の手順

S4S_4 は、集合 {1,2,3,4}\{1, 2, 3, 4\} からそれ自身への全単射全体の集合であり、写像の合成を演算とします。
S4S_4 の元の数は 4!=4×3×2×1=244! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24 です。
S4S_4 の元を、巡回置換を用いて分類します。
(1) 恒等置換: (1)(1) これは偶置換です。
(2) 互換: (ab)(ab) の形。これは奇置換です。
(12),(13),(14),(23),(24),(34)(12), (13), (14), (23), (24), (34) の6個。
(3) 3-巡回置換: (abc)(abc) の形。これは偶置換です。
(123),(132),(124),(142),(134),(143),(234),(243)(123), (132), (124), (142), (134), (143), (234), (243) の8個。
(4) 4-巡回置換: (abcd)(abcd) の形。これは奇置換です。
(1234),(1243),(1324),(1342),(1423),(1432)(1234), (1243), (1324), (1342), (1423), (1432)
同様に考えると、 (2341),(2314),(2431),(2413),(2134),(2143)(2341), (2314), (2431), (2413), (2134), (2143) なども考えられるが、表現が異なるだけであり、結局は (1234),(1243),(1324),(1342),(1423),(1432)(1234), (1243), (1324), (1342), (1423), (1432) と同じものになる。
したがって、(1234),(1243),(1324),(1342),(1423),(1432)(1234), (1243), (1324), (1342), (1423), (1432) の6個。
他の表現方法もあるが、ここでは6個とする。
(5) 2つの互換の積: (ab)(cd)(ab)(cd) の形(a,b,c,da, b, c, d はすべて異なる)。これは偶置換です。
(12)(34),(13)(24),(14)(23)(12)(34), (13)(24), (14)(23) の3個。
合計で 1+6+8+6+3=241 + 6 + 8 + 6 + 3 = 24 個。
偶置換の数は 1+8+3=121 + 8 + 3 = 12 個。
奇置換の数は 6+6=126 + 6 = 12 個。

3. 最終的な答え

S4S_4 の元は以下の通りです。
* 偶置換 (12個):
(1)(1), (123),(132),(124),(142),(134),(143),(234),(243)(123), (132), (124), (142), (134), (143), (234), (243), (12)(34),(13)(24),(14)(23)(12)(34), (13)(24), (14)(23)
* 奇置換 (12個):
(12),(13),(14),(23),(24),(34)(12), (13), (14), (23), (24), (34), (1234),(1243),(1324),(1342),(1423),(1432)(1234), (1243), (1324), (1342), (1423), (1432)
(注:巡回置換の表記方法は複数ある場合がありますが、ここで挙げたものは代表的なものです。)

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