(1) $x^2+2ax+a+6$ が完全平方式になるような定数 $a$ の値を求め、完全平方式で表せ。 (2) $x^2-xy-2y^2+5x+ay+6$ が $x, y$ の1次式の積となるように、定数 $a$ の値を求め、因数分解せよ。

1. 問題の内容

(1) $x^2+2ax+a+6$ が完全平方式になるような定数 $a$ の値を求め、完全平方式で表せ。

(2) $x^2-xy-2y^2+5x+ay+6$ が $x, y$ の1次式の積となるように、定数 $a$ の値を求め、因数分解せよ。

2. 解き方の手順

(1)

$x^2+2ax+a+6$ が完全平方式になるためには、判別式が0になる必要があります。

$2ax$ より、$(x+a)^2 = x^2+2ax+a^2$ となるはずなので、$a^2 = a+6$ となればよい。

$a^2 - a - 6 = 0$

$(a-3)(a+2) = 0$

$a = 3, -2$

$a=3$ のとき、

$x^2+6x+9 = (x+3)^2$

$a=-2$ のとき、

$x^2-4x+4 = (x-2)^2$

(2)

$x^2-xy-2y^2+5x+ay+6 = 0$ を $x$ について解く。

$x^2 + (-y+5)x + (-2y^2+ay+6) = 0$

解の公式より

$x = \frac{(y-5) \pm \sqrt{(-y+5)^2 - 4(-2y^2+ay+6)}}{2}$

$x = \frac{(y-5) \pm \sqrt{y^2 - 10y + 25 + 8y^2 - 4ay - 24}}{2}$

$x = \frac{(y-5) \pm \sqrt{9y^2 - (10+4a)y + 1}}{2}$

根号の中身が完全平方式となる必要がある。

$9y^2 - (10+4a)y + 1$ の判別式が0になればよい。

$(10+4a)^2 - 4(9)(1) = 0$

$100+80a+16a^2 - 36 = 0$

$16a^2 + 80a + 64 = 0$

$a^2 + 5a + 4 = 0$

$(a+1)(a+4) = 0$

$a = -1, -4$

$a = -1$ のとき

$x^2-xy-2y^2+5x-y+6 = 0$

$x = \frac{(y-5) \pm \sqrt{9y^2 - 6y + 1}}{2} = \frac{(y-5) \pm (3y-1)}{2}$

$x = \frac{4y-6}{2}, \frac{-2y-4}{2}$

$x = 2y-3, -y-2$

$(x-2y+3)(x+y+2) = x^2+xy+2x-2xy-2y^2-4y+3x+3y+6 = x^2-xy-2y^2+5x-y+6$

$a = -4$ のとき

$x^2-xy-2y^2+5x-4y+6 = 0$

$x = \frac{(y-5) \pm \sqrt{9y^2 + 6y + 1}}{2} = \frac{(y-5) \pm (3y+1)}{2}$

$x = \frac{4y-4}{2}, \frac{-2y-6}{2}$

$x = 2y-2, -y-3$

$(x-2y+2)(x+y+3) = x^2+xy+3x-2xy-2y^2-6y+2x+2y+6 = x^2-xy-2y^2+5x-4y+6$

3. 最終的な答え

(1) $a=3$ のとき $(x+3)^2$, $a=-2$ のとき $(x-2)^2$

(2) $a=-1$ のとき $(x-2y+3)(x+y+2)$, $a=-4$ のとき $(x-2y+2)(x+y+3)$