与えられた行列 $A$ で表される一次変換 $f(\vec{x}) = A\vec{x}$ によって、$\vec{e_1} = \begin{pmatrix} 1 \\ 0 \end{pmatrix}$ と $\vec{e_2} = \begin{pmatrix} 0 \\ 1 \end{pmatrix}$ を2辺とする正方形がどのような図形に写されるか、また、平面上の変換 $f$ が一次変換であることの定義を行列を用いて述べ、最後に $f$ が平面上の一次変換であるとき、$f(\vec{0}) = \vec{0}$ が成り立つことを証明する。
2025/7/20
1. 問題の内容
与えられた行列 で表される一次変換 によって、 と を2辺とする正方形がどのような図形に写されるか、また、平面上の変換 が一次変換であることの定義を行列を用いて述べ、最後に が平面上の一次変換であるとき、 が成り立つことを証明する。
2. 解き方の手順
(1)
と を2辺とする正方形の頂点は、, , , である。これらの点が一次変換によってどのように写されるかを調べる。
(1) の場合
は に写る。
は に写る。
は に写る。
は に写る。
したがって、正方形は平行四辺形に写される。頂点は, , , である。
(2) の場合
は に写る。
は に写る。
は に写る。
は に写る。
したがって、正方形は線分に写される。頂点は, , , であり、全て直線 上にある。
(2)
(1) 平面上の変換 が一次変換であるとは、ある の行列 が存在して、 と表されることである。
(2) が平面上の一次変換であるとき、 と表せる。
ここで、 であるから、
したがって、 が成り立つ。
3. 最終的な答え
(1)
(1) 平行四辺形(頂点:, , , )
(2) 線分(直線 上)
(2)
(1) 平面上の変換 が一次変換であるとは、ある の行列 が存在して、 と表されることである。
(2)