行列 $A = \begin{bmatrix} 2 & 3 & 1 \\ 1 & 1 & -1 \\ -1 & -1 & 2 \end{bmatrix}$ が正則かどうかを調べ、正則ならば逆行列 $A^{-1}$ を求める問題です。

1. 問題の内容

行列 $A = \begin{bmatrix} 2 & 3 & 1 \\ 1 & 1 & -1 \\ -1 & -1 & 2 \end{bmatrix}$ が正則かどうかを調べ、正則ならば逆行列 $A^{-1}$ を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、行列 $A$ の行列式を計算します。行列式が0でなければ正則であり、逆行列が存在します。

行列式の計算は次のように行います。

$|A| = 2(1 \cdot 2 - (-1) \cdot (-1)) - 3(1 \cdot 2 - (-1) \cdot (-1)) + 1(1 \cdot (-1) - 1 \cdot (-1))$

$= 2(2 - 1) - 3(2 - 1) + 1(-1 + 1)$

$= 2(1) - 3(1) + 1(0)$

$= 2 - 3 + 0$

$= -1$

行列式 $|A| = -1 \neq 0$ なので、$A$ は正則です。

次に、逆行列 $A^{-1}$ を求めます。

逆行列は、余因子行列を転置し、行列式で割ることで求められます。

まず余因子を計算します。

$C_{11} = (1 \cdot 2 - (-1) \cdot (-1)) = 2 - 1 = 1$

$C_{12} = -(1 \cdot 2 - (-1) \cdot (-1)) = -(2 - 1) = -1$

$C_{13} = (1 \cdot (-1) - 1 \cdot (-1)) = -1 + 1 = 0$

$C_{21} = -(3 \cdot 2 - 1 \cdot (-1)) = -(6 + 1) = -7$

$C_{22} = (2 \cdot 2 - 1 \cdot (-1)) = 4 + 1 = 5$

$C_{23} = -(2 \cdot (-1) - 3 \cdot (-1)) = -(-2 + 3) = -1$

$C_{31} = (3 \cdot (-1) - 1 \cdot 1) = -3 - 1 = -4$

$C_{32} = -(2 \cdot (-1) - 1 \cdot 1) = -(-2 - 1) = 3$

$C_{33} = (2 \cdot 1 - 3 \cdot 1) = 2 - 3 = -1$

余因子行列 $C$ は次のようになります。

$C = \begin{bmatrix} 1 & -1 & 0 \\ -7 & 5 & -1 \\ -4 & 3 & -1 \end{bmatrix}$

余因子行列を転置した行列 $C^T$ は次のようになります。

$C^T = \begin{bmatrix} 1 & -7 & -4 \\ -1 & 5 & 3 \\ 0 & -1 & -1 \end{bmatrix}$

逆行列 $A^{-1}$ は、転置された余因子行列を $|A| = -1$ で割ったものです。

$A^{-1} = \frac{1}{|A|} C^T = \frac{1}{-1} \begin{bmatrix} 1 & -7 & -4 \\ -1 & 5 & 3 \\ 0 & -1 & -1 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} -1 & 7 & 4 \\ 1 & -5 & -3 \\ 0 & 1 & 1 \end{bmatrix}$

3. 最終的な答え

$A^{-1} = \begin{bmatrix} -1 & 7 & 4 \\ 1 & -5 & -3 \\ 0 & 1 & 1 \end{bmatrix}$