確率変数 $Z$ が標準正規分布 $N(0, 1)$ に従うとき、以下の確率をそれぞれ求めよ。 (1) $P(Z \le 1)$ (2) $P(Z \ge 0.5)$ (3) $P(-2 \le Z \le -1)$ (4) $P(|Z| \le 1)$ (5) $P(|Z| \le 2)$ (6) $P(|Z| \le 3)$

1. 問題の内容

確率変数 $Z$ が標準正規分布 $N(0, 1)$ に従うとき、以下の確率をそれぞれ求めよ。

(1) $P(Z \le 1)$

(2) $P(Z \ge 0.5)$

(3) $P(-2 \le Z \le -1)$

(4) $P(|Z| \le 1)$

(5) $P(|Z| \le 2)$

(6) $P(|Z| \le 3)$

2. 解き方の手順

標準正規分布表または関数電卓を用いて、それぞれの確率を計算する。標準正規分布表は、 $P(0 \le Z \le z)$ の値を掲載していることが多いので、それを適宜変換する必要がある。

(1) $P(Z \le 1)$

これは、$P(Z \le 0) + P(0 \le Z \le 1)$ と分解できる。$P(Z \le 0) = 0.5$ であり、標準正規分布表から $P(0 \le Z \le 1) = 0.3413$ である。

したがって、 $P(Z \le 1) = 0.5 + 0.3413 = 0.8413$。

(2) $P(Z \ge 0.5)$

これは、$0.5 - P(0 \le Z \le 0.5)$ となる。標準正規分布表から、$P(0 \le Z \le 0.5) = 0.1915$ である。

したがって、$P(Z \ge 0.5) = 0.5 - 0.1915 = 0.3085$。

(3) $P(-2 \le Z \le -1)$

これは、$P(1 \le Z \le 2)$ と等しい。 $P(0 \le Z \le 2) - P(0 \le Z \le 1)$ となる。標準正規分布表から、$P(0 \le Z \le 2) = 0.4772$ および $P(0 \le Z \le 1) = 0.3413$ である。

したがって、$P(-2 \le Z \le -1) = 0.4772 - 0.3413 = 0.1359$。

(4) $P(|Z| \le 1)$

これは、$P(-1 \le Z \le 1)$ と等しい。これは、$P(-1 \le Z \le 0) + P(0 \le Z \le 1)$ と分解できる。対称性より、$P(-1 \le Z \le 0) = P(0 \le Z \le 1) = 0.3413$。

したがって、$P(|Z| \le 1) = 0.3413 + 0.3413 = 0.6826$。

(5) $P(|Z| \le 2)$

これは、$P(-2 \le Z \le 2)$ と等しい。これは、$P(-2 \le Z \le 0) + P(0 \le Z \le 2)$ と分解できる。対称性より、$P(-2 \le Z \le 0) = P(0 \le Z \le 2) = 0.4772$。

したがって、$P(|Z| \le 2) = 0.4772 + 0.4772 = 0.9544$。

(6) $P(|Z| \le 3)$

これは、$P(-3 \le Z \le 3)$ と等しい。これは、$P(-3 \le Z \le 0) + P(0 \le Z \le 3)$ と分解できる。対称性より、$P(-3 \le Z \le 0) = P(0 \le Z \le 3)$。標準正規分布表から、$P(0 \le Z \le 3) = 0.4987$。

したがって、$P(|Z| \le 3) = 0.4987 + 0.4987 = 0.9974$。

3. 最終的な答え

(1) $P(Z \le 1) = 0.8413$

(2) $P(Z \ge 0.5) = 0.3085$

(3) $P(-2 \le Z \le -1) = 0.1359$

(4) $P(|Z| \le 1) = 0.6826$

(5) $P(|Z| \le 2) = 0.9544$

(6) $P(|Z| \le 3) = 0.9974$