(1) $x$ についての 2 次方程式 $x^2 - 2(\cos\theta)x - \sin^2\theta = 0$ の 2 つの解のうち、一方の解が他方の解の $-3$ 倍であるような $\theta$ の値をすべて求める。ただし、$0 \le \theta \le \pi$ とする。 (2) $x$ の 2 次方程式 $x^2 - 4x\sin\theta + 4 + \sqrt{2} - (2 + 2\sqrt{2})\cos\theta = 0$ が異なる 2 つの実数解をもつような $\theta$ の範囲を求める。ただし、$0 \le \theta < 2\pi$ とする。

1. 問題の内容

(1) $x$ についての 2 次方程式 $x^2 - 2(\cos\theta)x - \sin^2\theta = 0$ の 2 つの解のうち、一方の解が他方の解の $-3$ 倍であるような $\theta$ の値をすべて求める。ただし、$0 \le \theta \le \pi$ とする。

(2) $x$ の 2 次方程式 $x^2 - 4x\sin\theta + 4 + \sqrt{2} - (2 + 2\sqrt{2})\cos\theta = 0$ が異なる 2 つの実数解をもつような $\theta$ の範囲を求める。ただし、$0 \le \theta < 2\pi$ とする。

2. 解き方の手順

(1)

2 次方程式 $x^2 - 2(\cos\theta)x - \sin^2\theta = 0$ の 2 つの解を $\alpha, -3\alpha$ とする。

解と係数の関係より、

$\alpha + (-3\alpha) = 2\cos\theta$

$\alpha(-3\alpha) = -\sin^2\theta$

したがって、

$-2\alpha = 2\cos\theta$ より、

$\alpha = -\cos\theta$

$-3\alpha^2 = -\sin^2\theta$ より、

$3\alpha^2 = \sin^2\theta$

$3(-\cos\theta)^2 = \sin^2\theta$

$3\cos^2\theta = \sin^2\theta$

$3\cos^2\theta = 1 - \cos^2\theta$

$4\cos^2\theta = 1$

$\cos^2\theta = \frac{1}{4}$

$\cos\theta = \pm \frac{1}{2}$

$0 \le \theta \le \pi$ より、

$\cos\theta = \frac{1}{2}$ のとき $\theta = \frac{\pi}{3}$

$\cos\theta = -\frac{1}{2}$ のとき $\theta = \frac{2\pi}{3}$

(2)

2 次方程式 $x^2 - 4x\sin\theta + 4 + \sqrt{2} - (2 + 2\sqrt{2})\cos\theta = 0$ が異なる 2 つの実数解をもつための条件は、判別式 $D > 0$ である。

$D = (-4\sin\theta)^2 - 4(4 + \sqrt{2} - (2 + 2\sqrt{2})\cos\theta)$

$= 16\sin^2\theta - 16 - 4\sqrt{2} + 8\cos\theta + 8\sqrt{2}\cos\theta$

$= 16(1 - \cos^2\theta) - 16 - 4\sqrt{2} + 8\cos\theta + 8\sqrt{2}\cos\theta$

$= -16\cos^2\theta + 8\cos\theta + 8\sqrt{2}\cos\theta - 4\sqrt{2}$

$> 0$

$-4\cos^2\theta + 2\cos\theta + 2\sqrt{2}\cos\theta - \sqrt{2} > 0$

$4\cos^2\theta - (2 + 2\sqrt{2})\cos\theta + \sqrt{2} < 0$

$(2\cos\theta - \sqrt{2})^2 = 4\cos^2\theta - 4\sqrt{2}\cos\theta + 2$ であるので、

$(2\cos\theta - \sqrt{2})(\cos\theta - \frac{1}{\sqrt{2}}) < 0$

$(2\cos\theta - \sqrt{2})(\cos\theta - \frac{\sqrt{2}}{2}) < 0$

$\frac{\sqrt{2}}{2} < \cos\theta < \frac{\sqrt{2}}{2}$ となることはないので、

$\cos\theta = \frac{\sqrt{2}}{2}$ のとき $\theta = \frac{\pi}{4}, \frac{7\pi}{4}$

$\cos\theta = \frac{\sqrt{2}}{2}$ は近似値であるので、$\theta = \frac{\pi}{4}$

$\cos\theta = \frac{\sqrt{2}}{2}$ ではないので、

$\frac{\pi}{4} < \theta < \frac{7\pi}{4}$ となる。

3. 最終的な答え

(1) $\theta = \frac{\pi}{3}, \frac{2\pi}{3}$

(2) $\frac{\pi}{4} < \theta < \frac{7\pi}{4}$