2次関数 $f(x) = x^2 - 2ax + 2a + 3$ が与えられています。ただし、$a$は定数です。 (1) 関数 $f(x)$ の最小値を求めます。 (2) $y = f(x)$ のグラフが $x$軸と共有点をもたないとき、$a$ のとりうる値の範囲を求めます。 (3) $a > 0$ とし、$0 \le x \le 2a+1$ における関数 $f(x)$ の最大値を $M$、最小値を $m$ とします。 (i) $0 \le x \le 2a+1$ における $y = f(x)$ のグラフの形を答えます。 (ii) $M$ を $a$ で表します。また、$M = 3m$ を満たすとき、$a$ と $m$ の値を求めます。 (iii) $x$ についての方程式 $f(x) = \frac{M+m}{2}$ が、$0 \le x \le 2a+1$ の範囲に異なる2つの解をもつような $a$ の値の範囲を求めます。

代数学二次関数二次方程式最大値最小値判別式グラフ
2025/8/15
はい、この数学の問題を解きます。

1. 問題の内容

2次関数 f(x)=x22ax+2a+3f(x) = x^2 - 2ax + 2a + 3 が与えられています。ただし、aaは定数です。
(1) 関数 f(x)f(x) の最小値を求めます。
(2) y=f(x)y = f(x) のグラフが xx軸と共有点をもたないとき、aa のとりうる値の範囲を求めます。
(3) a>0a > 0 とし、0x2a+10 \le x \le 2a+1 における関数 f(x)f(x) の最大値を MM、最小値を mm とします。
(i) 0x2a+10 \le x \le 2a+1 における y=f(x)y = f(x) のグラフの形を答えます。
(ii) MMaa で表します。また、M=3mM = 3m を満たすとき、aamm の値を求めます。
(iii) xx についての方程式 f(x)=M+m2f(x) = \frac{M+m}{2} が、0x2a+10 \le x \le 2a+1 の範囲に異なる2つの解をもつような aa の値の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

(1) f(x)f(x) を平方完成します。
f(x)=(xa)2a2+2a+3f(x) = (x-a)^2 - a^2 + 2a + 3
最小値は a2+2a+3-a^2 + 2a + 3 となります。
(2) y=f(x)y = f(x) のグラフが xx軸と共有点をもたない条件は、f(x)=0f(x) = 0 が実数解をもたないことです。これは、判別式 DDD<0D < 0 を満たすことと同値です。
D/4=a2(2a+3)<0D/4 = a^2 - (2a+3) < 0
a22a3<0a^2 - 2a - 3 < 0
(a3)(a+1)<0(a-3)(a+1) < 0
1<a<3-1 < a < 3
(3) a>0a > 0 のとき、f(x)=(xa)2a2+2a+3f(x) = (x-a)^2 - a^2 + 2a + 3 であり、0x2a+10 \le x \le 2a+1 です。
(i) 軸は x=ax=a なので、定義域の中央の値 x=a+12x = a + \frac{1}{2} に対して、a<a+12<2a+1a < a+\frac{1}{2} < 2a+1 は常に成り立ちます。
f(x)f(x)x=ax=aに関して対称なので、最小値はx=ax=aで取ります。最大値は x=2a+1x = 2a+1 でとります。よってグラフの概形は上に凸な放物線で、定義域が軸を含む場合は、グラフの形として③が適切です。
(ii) M=f(2a+1)=(2a+1)22a(2a+1)+2a+3=4a2+4a+14a22a+2a+3=4a+4M = f(2a+1) = (2a+1)^2 - 2a(2a+1) + 2a + 3 = 4a^2 + 4a + 1 - 4a^2 - 2a + 2a + 3 = 4a + 4
M=4a+4M = 4a + 4
M=3mM = 3m より、4a+4=3(a2+2a+3)4a + 4 = 3(-a^2 + 2a + 3)
4a+4=3a2+6a+94a + 4 = -3a^2 + 6a + 9
3a22a5=03a^2 - 2a - 5 = 0
(3a5)(a+1)=0(3a - 5)(a + 1) = 0
a>0a > 0 より、a=53a = \frac{5}{3}
m=M3=4a+43=4(53)+43=203+1233=3233=329m = \frac{M}{3} = \frac{4a + 4}{3} = \frac{4(\frac{5}{3}) + 4}{3} = \frac{\frac{20}{3} + \frac{12}{3}}{3} = \frac{\frac{32}{3}}{3} = \frac{32}{9}
(iii) f(x)=M+m2f(x) = \frac{M+m}{2} より、x22ax+2a+3=4a+4+4a+432=12a+12+4a+432=16a+166=8a+83x^2 - 2ax + 2a + 3 = \frac{4a+4 + \frac{4a+4}{3}}{2} = \frac{\frac{12a+12 + 4a+4}{3}}{2} = \frac{16a+16}{6} = \frac{8a+8}{3}
x22ax+2a+38a+83=0x^2 - 2ax + 2a + 3 - \frac{8a+8}{3} = 0
x22ax+6a+98a83=0x^2 - 2ax + \frac{6a+9 - 8a - 8}{3} = 0
x22ax+2a+13=0x^2 - 2ax + \frac{-2a + 1}{3} = 0
この2次方程式が 0x2a+10 \le x \le 2a+1 に異なる2つの解を持つ条件は、
判別式 D>0D > 0 かつ、f(0)>0f(0) > 0 かつ、f(2a+1)>0f(2a+1) > 0 かつ、0<a<2a+10 < a < 2a+1 (軸が定義域に含まれる)
D/4=a22a+13=a2+2a13>0D/4 = a^2 - \frac{-2a+1}{3} = a^2 + \frac{2a-1}{3} > 0
3a2+2a1>03a^2 + 2a - 1 > 0
(3a1)(a+1)>0(3a-1)(a+1) > 0
a<1a < -1 または a>13a > \frac{1}{3}
f(0)=2a+13>0f(0) = \frac{-2a+1}{3} > 0 より、a<12a < \frac{1}{2}
f(2a+1)=(2a+1)22a(2a+1)+2a+13=12a+122a+13=10a+133>0f(2a+1) = (2a+1)^2 - 2a(2a+1) + \frac{-2a+1}{3} = \frac{12a+12 - 2a+1}{3} = \frac{10a+13}{3} > 0 より、a>1310a > -\frac{13}{10}
0<a<2a+10 < a < 2a+1 は常に成り立つ。
したがって、a>0a > 0a>13a > \frac{1}{3}a<12a < \frac{1}{2} を満たす aa の範囲は13<a<12\frac{1}{3} < a < \frac{1}{2}

3. 最終的な答え

(1) a2+2a+3-a^2 + 2a + 3
(2) 1<a<3-1 < a < 3
(3) (i) ③
(ii) M=4a+4M = 4a + 4, a=53a = \frac{5}{3}, m=329m = \frac{32}{9}
(iii) a1+103a \ge \frac{1+\sqrt{10}}{3}