2桁の自然数とその数の十の位と一の位を入れ替えた数の差は、9の倍数になることを文字を使って説明する。ただし、2桁の自然数の十の位の数を $x$、一の位の数を $y$ とする。

代数学整数の性質文字式倍数論証
2025/8/16

1. 問題の内容

2桁の自然数とその数の十の位と一の位を入れ替えた数の差は、9の倍数になることを文字を使って説明する。ただし、2桁の自然数の十の位の数を xx、一の位の数を yy とする。

2. 解き方の手順

* 2桁の自然数は 10x+y10x + y と表される。
* 十の位と一の位を入れ替えた数は 10y+x10y + x と表される。
* これらの差を計算する。10x+y10x+y10y+x10y+x のどちらが大きいかによって場合分けをする。
* x>yx > y の場合:
(10x+y)(10y+x)=10x+y10yx=9x9y=9(xy)(10x + y) - (10y + x) = 10x + y - 10y - x = 9x - 9y = 9(x - y)
* x<yx < y の場合:
(10y+x)(10x+y)=10y+x10xy=9y9x=9(yx)(10y + x) - (10x + y) = 10y + x - 10x - y = 9y - 9x = 9(y - x)
* x=yx=y の場合:
(10x+y)(10y+x)=(10x+x)(10x+x)=0(10x+y) - (10y+x) = (10x + x) - (10x + x) = 0
0=9×00=9 \times 0 と表現できる。
* いずれの場合も、差は9の倍数となる。

3. 最終的な答え

2けたの自然数の十の位の数をxx、一の位の数をyyとすると、この自然数は10x+y10x+yと表せる。十の位と一の位を入れ替えた自然数は10y+x10y+xと表せる。これらの差は、
x>yx>y のとき、(10x+y)(10y+x)=9x9y=9(xy)(10x+y)-(10y+x) = 9x-9y = 9(x-y)
x<yx<y のとき、(10y+x)(10x+y)=9y9x=9(yx)(10y+x)-(10x+y) = 9y-9x = 9(y-x)
x=yx=y のとき、(10x+y)(10y+x)=0=9×0(10x+y)-(10y+x) = 0 = 9 \times 0
xyx-yまたはyxy-xは整数なので、9(xy)9(x-y)または9(yx)9(y-x)は9の倍数である。
したがって、2けたの自然数とその数の一の位の数と十の位の数を入れかえた数の差は、9の倍数になる。