次の2つの方程式がともに実数解をもつとき、定数 $a$ の値の範囲を求めよ。 $x^2 + (a+1)x + a^2 = 0$ $x^2 + 2ax + 2a = 0$

代数学二次方程式判別式二次関数不等式関数の最大・最小
2025/8/17
## 問題9

1. 問題の内容

次の2つの方程式がともに実数解をもつとき、定数 aa の値の範囲を求めよ。
x2+(a+1)x+a2=0x^2 + (a+1)x + a^2 = 0
x2+2ax+2a=0x^2 + 2ax + 2a = 0

2. 解き方の手順

2次方程式が実数解を持つための判別式 D0D \geq 0 を利用します。
* 1つ目の2次方程式 x2+(a+1)x+a2=0x^2 + (a+1)x + a^2 = 0 について
判別式を D1D_1 とすると、
D1=(a+1)24a2=a2+2a+14a2=3a2+2a+10D_1 = (a+1)^2 - 4a^2 = a^2 + 2a + 1 - 4a^2 = -3a^2 + 2a + 1 \geq 0
3a22a103a^2 - 2a - 1 \leq 0
(3a+1)(a1)0(3a+1)(a-1) \leq 0
よって、 13a1-\frac{1}{3} \leq a \leq 1
* 2つ目の2次方程式 x2+2ax+2a=0x^2 + 2ax + 2a = 0 について
判別式を D2D_2 とすると、
D2=(2a)24(2a)=4a28a0D_2 = (2a)^2 - 4(2a) = 4a^2 - 8a \geq 0
4a(a2)04a(a-2) \geq 0
よって、a0a \leq 0 または a2a \geq 2
* 両方の条件を満たす aa の範囲を求める。
13a1-\frac{1}{3} \leq a \leq 1a0a \leq 0 または a2a \geq 2 を同時に満たす aa の範囲は 13a0-\frac{1}{3} \leq a \leq 0

3. 最終的な答え

13a0-\frac{1}{3} \leq a \leq 0
## 問題10

1. 問題の内容

2次関数 y=x22ax+ay = x^2 - 2ax + a において、yy の値が常に正であるように、定数 aa の値の範囲を定めよ。

2. 解き方の手順

2次関数 y=x22ax+ay = x^2 - 2ax + ayy の値が常に正であるということは、グラフが常に xx 軸より上にあることを意味します。これは、下に凸な放物線であることから、判別式が D<0D < 0 であれば条件を満たします。
y=x22ax+ay = x^2 - 2ax + a の判別式を DD とすると、
D=(2a)24(1)(a)=4a24a<0D = (-2a)^2 - 4(1)(a) = 4a^2 - 4a < 0
4a(a1)<04a(a - 1) < 0
a(a1)<0a(a-1) < 0
よって、0<a<10 < a < 1

3. 最終的な答え

0<a<10 < a < 1
## 問題11

1. 問題の内容

2次関数 y=x22x+m(1m)y = x^2 - 2x + m(1-m) について、0x30 \leq x \leq 3 の範囲で yy の値が常に負となるように、定数 mm の値の範囲を定めよ。

2. 解き方の手順

f(x)=x22x+m(1m)f(x) = x^2 - 2x + m(1-m) とおく。0x30 \leq x \leq 3 で常に f(x)<0f(x) < 0 となる条件を求める。
* f(x)=(x1)21+mm2f(x) = (x-1)^2 - 1 + m - m^2 より、軸は x=1x = 1
* f(0)<0f(0) < 0 かつ f(3)<0f(3) < 0 ならば、この範囲で常に負になる可能性が高い。
* ただし、11が範囲に含まれるので、頂点のyy座標が負である必要がある。
f(0)=m(1m)<0f(0) = m(1-m) < 0 より m(m1)>0m(m-1) > 0 より m<0m<0 または m>1m>1
f(3)=3223+m(1m)=96+mm2=3+mm2<0f(3) = 3^2 - 2*3 + m(1-m) = 9 - 6 + m - m^2 = 3 + m - m^2 < 0 より
m2m3>0m^2 - m - 3 > 0 より、m=1±14(3)2=1±132m = \frac{1 \pm \sqrt{1 - 4(-3)}}{2} = \frac{1 \pm \sqrt{13}}{2} より、m<1132m < \frac{1 - \sqrt{13}}{2} または m>1+132m > \frac{1 + \sqrt{13}}{2}
頂点の yy 座標は 1+mm2<0-1 + m - m^2 < 0 より m2m+1>0m^2 - m + 1 > 0
判別式 D=14<0D = 1 - 4 < 0 より、常に m2m+1>0m^2 - m + 1 > 0 が成立する。
m<0m<0 または m>1m>1 かつ m<1132m < \frac{1 - \sqrt{13}}{2} または m>1+132m > \frac{1 + \sqrt{13}}{2}
m<1132m < \frac{1 - \sqrt{13}}{2} または m>1+132m > \frac{1 + \sqrt{13}}{2}
ここで133.6056\sqrt{13} \fallingdotseq 3.6056 なので、11321.3\frac{1-\sqrt{13}}{2} \fallingdotseq -1.31+1322.3\frac{1+\sqrt{13}}{2} \fallingdotseq 2.3
m<0m<0またはm>1m>1 より
m<1132m<\frac{1-\sqrt{13}}{2} または m>1+132m>\frac{1+\sqrt{13}}{2}

3. 最終的な答え

m<1132m < \frac{1 - \sqrt{13}}{2} または m>1+132m > \frac{1 + \sqrt{13}}{2}