与えられた関数を一般解とする、階数の最も低い微分方程式を求める問題です。具体的には、以下の二つの関数について考えます。 (1) $y = Ae^{4x} + Be^{5x}$ (2) $y = Ax + Be^x$

1. 問題の内容

与えられた関数を一般解とする、階数の最も低い微分方程式を求める問題です。具体的には、以下の二つの関数について考えます。

(1) $y = Ae^{4x} + Be^{5x}$

(2) $y = Ax + Be^x$

2. 解き方の手順

(1) $y = Ae^{4x} + Be^{5x}$ の場合

この一般解は、特性方程式が $(r-4)(r-5) = 0$ となる微分方程式の解であると考えられます。この特性方程式を展開すると $r^2 - 9r + 20 = 0$ となります。したがって、求める微分方程式は以下のようになります。

$y'' - 9y' + 20y = 0$

まず、$y$ を微分します。

$y' = 4Ae^{4x} + 5Be^{5x}$

次に、$y''$ を求めます。

$y'' = 16Ae^{4x} + 25Be^{5x}$

これらを用いて、$y'' - 9y' + 20y$ を計算すると、

$y'' - 9y' + 20y = (16Ae^{4x} + 25Be^{5x}) - 9(4Ae^{4x} + 5Be^{5x}) + 20(Ae^{4x} + Be^{5x})$

$= (16 - 36 + 20)Ae^{4x} + (25 - 45 + 20)Be^{5x} = 0$

となります。

(2) $y = Ax + Be^x$ の場合

この一般解は、特性方程式が $r(r-1) = 0$の解 $r = 0, 1$ と$y = Ax + Be^x$ の形で表されています。$y = Ax$ は $y''=0$ の解ではないことに注意が必要です。

特性方程式を $r(r-1) = 0$ を解いて、r = 0, r =1を得るだけでは、微分方程式は求まりません。

そこで、$y = Ax + Be^x$ より $y' = A + Be^x$、$y'' = Be^x$を得ます。これらからA, Bを消去することを考えます。

$y - y' = Ax$ ですから、A = (y - y')/x。

$y' - y'' = A$　ですから、A = y' - y''

したがって、(y - y')/x = y' - y''

y - y' = xy' - xy''

xy'' - xy' - y' + y = 0

3. 最終的な答え

(1) $y'' - 9y' + 20y = 0$

(2) $xy'' - xy' - y' + y = 0$