放物線 $y = \frac{1}{2}x^2$ 上の原点以外の2点P, Qを接点とする接線の交点をRとする。点P, Qの中点をMとする。点P, Qのx座標をそれぞれ $p, q$ ($p > q$) とする。 (1) 点M, Rの座標をそれぞれ $p, q$ で表し、線分MRはy軸に平行であることを示せ。 (2) $t = p - q$ とするとき、三角形PMRの面積Sを $t$ の式で表せ。

1. 問題の内容

放物線 $y = \frac{1}{2}x^2$ 上の原点以外の2点P, Qを接点とする接線の交点をRとする。点P, Qの中点をMとする。点P, Qのx座標をそれぞれ $p, q$ ($p > q$) とする。

(1) 点M, Rの座標をそれぞれ $p, q$ で表し、線分MRはy軸に平行であることを示せ。

(2) $t = p - q$ とするとき、三角形PMRの面積Sを $t$ の式で表せ。

2. 解き方の手順

(1)

点Pの座標は $(p, \frac{1}{2}p^2)$、点Qの座標は $(q, \frac{1}{2}q^2)$ と表される。

点Mは線分PQの中点なので、Mの座標は

$(\frac{p+q}{2}, \frac{p^2+q^2}{4})$

である。

点Pにおける接線の方程式は、$y' = x$ より傾きが $p$ なので、

$y = p(x-p) + \frac{1}{2}p^2 = px - \frac{1}{2}p^2$

点Qにおける接線の方程式は、$y' = x$ より傾きが $q$ なので、

$y = q(x-q) + \frac{1}{2}q^2 = qx - \frac{1}{2}q^2$

これら2直線の交点Rの座標を求める。

$px - \frac{1}{2}p^2 = qx - \frac{1}{2}q^2$

$(p-q)x = \frac{1}{2}(p^2 - q^2) = \frac{1}{2}(p-q)(p+q)$

$x = \frac{p+q}{2}$

$y = p(\frac{p+q}{2}) - \frac{1}{2}p^2 = \frac{1}{2}p^2 + \frac{1}{2}pq - \frac{1}{2}p^2 = \frac{1}{2}pq$

よって、Rの座標は $(\frac{p+q}{2}, \frac{1}{2}pq)$ となる。

MとRのx座標はどちらも $\frac{p+q}{2}$ なので、線分MRはy軸に平行である。

(2)

Mのy座標は $\frac{p^2+q^2}{4}$、Rのy座標は $\frac{1}{2}pq$ なので、MRの長さは

$\frac{p^2+q^2}{4} - \frac{1}{2}pq = \frac{p^2 - 2pq + q^2}{4} = \frac{(p-q)^2}{4} = \frac{t^2}{4}$

P, Q, Rのx座標はそれぞれ $p, q, \frac{p+q}{2}$ であり、Rから直線PQに下ろした垂線の長さは $|p - \frac{p+q}{2}| = |\frac{p-q}{2}| = \frac{t}{2}$

三角形PMRの面積Sは、三角形PQRの面積の半分である。

三角形PQRの面積 = $\frac{1}{2} \cdot PQ \cdot (\frac{t}{2})$ ではなく、Mを底辺の中点、Rを頂点とした三角形PMRを考える。

底辺MRは $\frac{t^2}{4}$

高さは Pのx座標 - Rのx座標 = $p - \frac{p+q}{2} = \frac{p-q}{2} = \frac{t}{2}$

したがって、

$S = \frac{1}{2} \cdot \frac{t^2}{4} \cdot \frac{t}{2} = \frac{t^3}{16}$

3. 最終的な答え

(1) Mの座標: $(\frac{p+q}{2}, \frac{p^2+q^2}{4})$、Rの座標: $(\frac{p+q}{2}, \frac{1}{2}pq)$。線分MRはy軸に平行である。

(2) $S = \frac{t^3}{16}$