(1) $N = 1 \cdot 2 \cdot 3 \cdots 60$ を計算したとき、末尾に0が連続して何個並ぶか。 (2) $N = 1 \cdot 2 \cdot 3 \cdots 400$ を計算したとき、末尾に0が連続して何個並ぶか。 (3) $N = 1 \cdot 2 \cdot 3 \cdots 270$ について、$N$ を素因数分解したとき、素因数3の個数を求めよ。 (4) $100!$ が $2^n$ で割り切れるような最大の自然数 $n$ を求めよ。また、$100!$ が $6^n$ で割り切れるような最大の自然数 $n$ を求めよ。

数論階乗素因数分解素因数の個数末尾の0の個数
2025/4/25

1. 問題の内容

(1) N=12360N = 1 \cdot 2 \cdot 3 \cdots 60 を計算したとき、末尾に0が連続して何個並ぶか。
(2) N=123400N = 1 \cdot 2 \cdot 3 \cdots 400 を計算したとき、末尾に0が連続して何個並ぶか。
(3) N=123270N = 1 \cdot 2 \cdot 3 \cdots 270 について、NN を素因数分解したとき、素因数3の個数を求めよ。
(4) 100!100!2n2^n で割り切れるような最大の自然数 nn を求めよ。また、100!100!6n6^n で割り切れるような最大の自然数 nn を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 末尾に0が並ぶ個数は、素因数2と5のペアの数で決まる。階乗の計算では素因数5の個数が素因数2の個数より少ないので、素因数5の個数を数えればよい。
6060 までの整数のうち、5の倍数は 605=12\left\lfloor \frac{60}{5} \right\rfloor = 12 個、25の倍数は 6025=2\left\lfloor \frac{60}{25} \right\rfloor = 2 個ある。
したがって、素因数5の個数は 12+2=1412 + 2 = 14 個。
(2) 同様に、400までの整数のうち、5の倍数は 4005=80\left\lfloor \frac{400}{5} \right\rfloor = 80 個、25の倍数は 40025=16\left\lfloor \frac{400}{25} \right\rfloor = 16 個、125の倍数は 400125=3\left\lfloor \frac{400}{125} \right\rfloor = 3 個、625の倍数は 400625=0\left\lfloor \frac{400}{625} \right\rfloor = 0 個ある。
したがって、素因数5の個数は 80+16+3+0=9980 + 16 + 3 + 0 = 99 個。
(3) 270までの整数のうち、3の倍数は 2703=90\left\lfloor \frac{270}{3} \right\rfloor = 90 個、9の倍数は 2709=30\left\lfloor \frac{270}{9} \right\rfloor = 30 個、27の倍数は 27027=10\left\lfloor \frac{270}{27} \right\rfloor = 10 個、81の倍数は 27081=3\left\lfloor \frac{270}{81} \right\rfloor = 3 個、243の倍数は 270243=1\left\lfloor \frac{270}{243} \right\rfloor = 1 個ある。
したがって、素因数3の個数は 90+30+10+3+1=13490 + 30 + 10 + 3 + 1 = 134 個。
(4) 100!100!2n2^n で割り切れるような最大の自然数 nn を求める。
100までの整数のうち、2の倍数は 1002=50\left\lfloor \frac{100}{2} \right\rfloor = 50 個、4の倍数は 1004=25\left\lfloor \frac{100}{4} \right\rfloor = 25 個、8の倍数は 1008=12\left\lfloor \frac{100}{8} \right\rfloor = 12 個、16の倍数は 10016=6\left\lfloor \frac{100}{16} \right\rfloor = 6 個、32の倍数は 10032=3\left\lfloor \frac{100}{32} \right\rfloor = 3 個、64の倍数は 10064=1\left\lfloor \frac{100}{64} \right\rfloor = 1 個ある。
したがって、素因数2の個数は 50+25+12+6+3+1=9750 + 25 + 12 + 6 + 3 + 1 = 97 個。
よって、n=97n = 97
100!100!6n6^n で割り切れるような最大の自然数 nn を求める。6=236 = 2 \cdot 3 なので、素因数2と3の個数を調べる必要がある。先ほど求めたように、素因数2の個数は97個である。
100までの整数のうち、3の倍数は 1003=33\left\lfloor \frac{100}{3} \right\rfloor = 33 個、9の倍数は 1009=11\left\lfloor \frac{100}{9} \right\rfloor = 11 個、27の倍数は 10027=3\left\lfloor \frac{100}{27} \right\rfloor = 3 個、81の倍数は 10081=1\left\lfloor \frac{100}{81} \right\rfloor = 1 個ある。
したがって、素因数3の個数は 33+11+3+1=4833 + 11 + 3 + 1 = 48 個。
6n=2n3n6^n = 2^n \cdot 3^n なので、nn は素因数2と3の個数のうち、少ない方の個数になる。
よって、n=min(97,48)=48n = \min(97, 48) = 48

3. 最終的な答え

(1) 14個
(2) 99個
(3) 134個
(4) 2n2^n の場合: n=97n = 97
6n6^n の場合: n=48n = 48

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