問題92の(4), (5), (6)について、与えられた命題の逆、対偶、裏をそれぞれ述べ、それらの真偽を調べる。

数理論理学命題対偶真偽倍数偶数奇数
2025/6/11

1. 問題の内容

問題92の(4), (5), (6)について、与えられた命題の逆、対偶、裏をそれぞれ述べ、それらの真偽を調べる。

2. 解き方の手順

(4)
元の命題: nnは3の倍数     \implies nnは9の倍数
逆: nnは9の倍数     \implies nnは3の倍数
真。9の倍数は必ず3の倍数である。
対偶: nnは9の倍数でない     \implies nnは3の倍数でない
真。元の命題が偽ならば対偶も偽、元の命題が真ならば対偶も真。
元の命題の真偽をまず考える。
nnが3の倍数ならばn=3kn=3kkkは整数)と表せる。このとき、nnが9の倍数とは限らないので、元の命題は偽。例えば、n=3n=3は3の倍数だが、9の倍数ではない。したがって、対偶は偽。
裏: nnは3の倍数でない     \implies nnは9の倍数でない
偽。例えば、n=6n=6は3の倍数ではないが、9の倍数ではない。しかし、n=12n=12は3の倍数ではないが、9の倍数ではない。
別の例として、n=3n=3は3の倍数ではないが、n=3n=3は9の倍数ではない。n=6n=6は3の倍数ではないが、n=6n=6は9の倍数ではない。
n=10n=10は3の倍数ではないし9の倍数でもない。
(5)
元の命題: m+nm+nは偶数     \implies m,nm, nの少なくとも一方は偶数
逆: m,nm, nの少なくとも一方は偶数     \implies m+nm+nは偶数
偽。例えば、m=1,n=2m=1, n=2とすると、m+n=3m+n=3は奇数。
対偶: m,nm, nはどちらも奇数     \implies m+nm+nは奇数
真。m=2k+1,n=2l+1m=2k+1, n=2l+1とすると、m+n=2k+1+2l+1=2(k+l+1)m+n = 2k+1 + 2l+1 = 2(k+l+1)となり偶数となる。よって対偶は偽。
裏: m+nm+nは奇数     \implies m,nm, nはどちらも奇数ではない
真。m+nm+nが奇数ということは、m,nm, nのどちらか一方は奇数、もう一方は偶数。つまり、m,nm, nはどちらも奇数ではない。よって裏は真。
(6)
元の命題: 積mnmnは奇数     \implies m,nm, nはともに奇数
逆: m,nm, nはともに奇数     \impliesmnmnは奇数
真。m=2k+1,n=2l+1m=2k+1, n=2l+1とすると、mn=(2k+1)(2l+1)=4kl+2k+2l+1=2(2kl+k+l)+1mn=(2k+1)(2l+1) = 4kl + 2k + 2l + 1 = 2(2kl + k + l) + 1となり奇数である。
対偶: m,nm, nの少なくとも一方が偶数     \impliesmnmnは偶数
真。mmが偶数であれば、m=2km=2kなのでmn=2knmn = 2knとなり、mnmnは偶数。同様に、nnが偶数でもmnmnは偶数。
裏: 積mnmnは偶数     \implies m,nm, nの少なくとも一方は偶数
真。元の命題が真なので、裏も真。

3. 最終的な答え

(4)
逆: 真
対偶: 偽
裏: 偽
(5)
逆: 偽
対偶: 偽
裏: 真
(6)
逆: 真
対偶: 真
裏: 真