$\frac{1}{360}, \frac{2}{360}, \dots, \frac{359}{360}$ の359個の分数のうち、約分できる分数について考えます。約分した後の分子が1でない分数は何個あるか求める問題です。ただし、$\frac{7}{360}$のように約分できない分数は除きます。

数論分数約分互いに素オイラーのφ関数約数
2025/6/14

1. 問題の内容

1360,2360,,359360\frac{1}{360}, \frac{2}{360}, \dots, \frac{359}{360} の359個の分数のうち、約分できる分数について考えます。約分した後の分子が1でない分数は何個あるか求める問題です。ただし、7360\frac{7}{360}のように約分できない分数は除きます。

2. 解き方の手順

まず、全ての分数 k360\frac{k}{360} (1k3591 \le k \le 359) のうち、約分できない分数の個数を求めます。次に、約分できる分数の個数を求めます。さらに、約分して分子が1になる分数の個数を求めます。最後に、これらの結果を使って、求める個数を計算します。
360を素因数分解すると、360=23325360 = 2^3 \cdot 3^2 \cdot 5 となります。
約分できない分数の分子は、360と互いに素である必要があります。1から359までの数で、360と互いに素な数の個数をオイラーのϕ\phi関数で計算します。
ϕ(360)=360(112)(113)(115)=360122345=96\phi(360) = 360(1-\frac{1}{2})(1-\frac{1}{3})(1-\frac{1}{5}) = 360 \cdot \frac{1}{2} \cdot \frac{2}{3} \cdot \frac{4}{5} = 96
よって、約分できない分数は96個あります。
次に、約分できる分数の個数は、359 - 96 = 263個です。
次に、約分して分子が1になる分数を考えます。つまり、k360=1n\frac{k}{360} = \frac{1}{n} となる kk を探します。これは、k=360nk = \frac{360}{n} となり、nnは360の約数である必要があります。また、1k3591 \le k \le 359 という条件を満たす必要があります。したがって、n2n \ge 2 である必要があります。
360の約数は、1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10, 12, 15, 18, 20, 24, 30, 36, 40, 45, 60, 72, 90, 120, 180, 360です。
このうち、条件1k3591 \le k \le 359 を満たすのは、k=360nk = \frac{360}{n}n2n \ge 2 となるものです。
k=3602=180,3603=120,3604=90,3605=72,3606=60,3608=45,3609=40,36010=36,36012=30,36015=24,36018=20,36020=18,36024=15,36030=12,36036=10,36040=9,36045=8,36060=6,36072=5,36090=4,360120=3,360180=2,360360=1k = \frac{360}{2}=180, \frac{360}{3}=120, \frac{360}{4}=90, \frac{360}{5}=72, \frac{360}{6}=60, \frac{360}{8}=45, \frac{360}{9}=40, \frac{360}{10}=36, \frac{360}{12}=30, \frac{360}{15}=24, \frac{360}{18}=20, \frac{360}{20}=18, \frac{360}{24}=15, \frac{360}{30}=12, \frac{360}{36}=10, \frac{360}{40}=9, \frac{360}{45}=8, \frac{360}{60}=6, \frac{360}{72}=5, \frac{360}{90}=4, \frac{360}{120}=3, \frac{360}{180}=2, \frac{360}{360}=1
分子が1になる分数は23個あります。
求める答えは、約分できる分数の個数から、約分して分子が1になる分数の個数を引いたものです。
263 - 23 = 240

3. 最終的な答え

240

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