$m$ と $n$ は整数とする。以下の3つの命題を証明する。 (1) $mn$ が奇数ならば、$m$ と $n$ はともに奇数である。 (2) $m^2 + n^2$ が奇数ならば、$mn$ は偶数である。 (3) $m^2 + n^2$ が奇数ならば、$m+n$ は奇数である。

数論整数の性質命題証明偶数奇数
2025/6/21

1. 問題の内容

mmnn は整数とする。以下の3つの命題を証明する。
(1) mnmn が奇数ならば、mmnn はともに奇数である。
(2) m2+n2m^2 + n^2 が奇数ならば、mnmn は偶数である。
(3) m2+n2m^2 + n^2 が奇数ならば、m+nm+n は奇数である。

2. 解き方の手順

(1) 対偶を証明する。つまり、「mm または nn が偶数ならば、mnmn は偶数である」を示す。mm が偶数であると仮定すると、m=2km = 2kkk は整数)と書ける。すると、mn=2knmn = 2kn となり、これは偶数である。同様に、nn が偶数であると仮定すると、mnmn も偶数となる。よって、対偶が真なので、元の命題も真である。
(2) 対偶を証明する。つまり、「mnmn が奇数ならば、m2+n2m^2 + n^2 は偶数である」を示す。mnmn が奇数であるとき、mmnn はともに奇数である((1)より)。したがって、m=2k+1m = 2k+1n=2l+1n = 2l+1k,lk, l は整数)と書ける。すると、
m2+n2=(2k+1)2+(2l+1)2=4k2+4k+1+4l2+4l+1=4(k2+k+l2+l)+2=2(2(k2+k+l2+l)+1)m^2 + n^2 = (2k+1)^2 + (2l+1)^2 = 4k^2 + 4k + 1 + 4l^2 + 4l + 1 = 4(k^2 + k + l^2 + l) + 2 = 2(2(k^2 + k + l^2 + l) + 1)
これは偶数である。よって、対偶が真なので、元の命題も真である。
(3) m2+n2m^2 + n^2 が奇数であるとき、mmnn のどちらか一方が偶数で、もう一方が奇数である。なぜなら、mmnn がともに偶数の場合、m2+n2m^2 + n^2 は偶数になり、mmnn がともに奇数の場合、m2+n2m^2 + n^2 も偶数になるからである。
mm が偶数で nn が奇数であると仮定すると、m=2km = 2k および n=2l+1n = 2l+1k,lk, l は整数)と書ける。すると、m+n=2k+2l+1=2(k+l)+1m + n = 2k + 2l + 1 = 2(k+l) + 1 となり、これは奇数である。
同様に、mm が奇数で nn が偶数であると仮定しても、m+nm+n は奇数となる。

3. 最終的な答え

(1) mnmn が奇数ならば、mmnn はともに奇数である。(証明完了)
(2) m2+n2m^2 + n^2 が奇数ならば、mnmn は偶数である。(証明完了)
(3) m2+n2m^2 + n^2 が奇数ならば、m+nm+n は奇数である。(証明完了)

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