整数 $a, b$ に関して、以下の3つの命題を証明する。 (1) $a$ と $b$ がともに8の倍数ならば、$a+2b$ は8の倍数である。 (2) $a$ と $a-b$ がともに7の倍数ならば、$b$ は7の倍数である。 (3) $a$ と $b$ がともに5の倍数ならば、$a^2+3ab+b^2$ は25の倍数である。

数論整数の性質倍数合同式
2025/7/28

1. 問題の内容

整数 a,ba, b に関して、以下の3つの命題を証明する。
(1) aabb がともに8の倍数ならば、a+2ba+2b は8の倍数である。
(2) aaaba-b がともに7の倍数ならば、bb は7の倍数である。
(3) aabb がともに5の倍数ならば、a2+3ab+b2a^2+3ab+b^2 は25の倍数である。

2. 解き方の手順

(1) a,ba, b がともに8の倍数なので、整数 k,lk, l を用いて a=8ka = 8k, b=8lb = 8l と表せる。
このとき、
a+2b=8k+2(8l)=8k+16l=8(k+2l)a + 2b = 8k + 2(8l) = 8k + 16l = 8(k + 2l)
k+2lk+2l は整数であるから、a+2ba+2b は8の倍数である。
(2) a,aba, a-b がともに7の倍数なので、整数 m,nm, n を用いて a=7ma = 7m, ab=7na-b = 7n と表せる。
このとき、
b=a(ab)=7m7n=7(mn)b = a - (a-b) = 7m - 7n = 7(m-n)
mnm-n は整数であるから、bb は7の倍数である。
(3) a,ba, b がともに5の倍数なので、整数 p,qp, q を用いて a=5pa = 5p, b=5qb = 5q と表せる。
このとき、
a2+3ab+b2=(5p)2+3(5p)(5q)+(5q)2=25p2+75pq+25q2=25(p2+3pq+q2)a^2 + 3ab + b^2 = (5p)^2 + 3(5p)(5q) + (5q)^2 = 25p^2 + 75pq + 25q^2 = 25(p^2 + 3pq + q^2)
p2+3pq+q2p^2 + 3pq + q^2 は整数であるから、a2+3ab+b2a^2+3ab+b^2 は25の倍数である。

3. 最終的な答え

(1) 証明完了
(2) 証明完了
(3) 証明完了

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