$17x + 12y = 2$ の整数解 $(x, y)$ において、$x + y$ の値が 100 未満で最も大きくなるときの $x + y$ の値を求める。

数論不定方程式整数解ユークリッドの互除法
2025/7/29

1. 問題の内容

17x+12y=217x + 12y = 2 の整数解 (x,y)(x, y) において、x+yx + y の値が 100 未満で最も大きくなるときの x+yx + y の値を求める。

2. 解き方の手順

まず、17x+12y=217x + 12y = 2 の一般解を求める。
17x+12y=217x + 12y = 2 の特殊解の一つとして (x,y)=(2,2)(x, y) = (2, -2) がある。
実際、17(2)+12(2)=3424=10217(2) + 12(-2) = 34 - 24 = 10 \neq 2 である。
特殊解を探すために、ユークリッドの互除法を用いる。
17=121+517 = 12 \cdot 1 + 5
12=52+212 = 5 \cdot 2 + 2
5=22+15 = 2 \cdot 2 + 1
よって、1=522=52(1252)=5212+45=55212=5(1712)212=517512212=5177121 = 5 - 2 \cdot 2 = 5 - 2 \cdot (12 - 5 \cdot 2) = 5 - 2 \cdot 12 + 4 \cdot 5 = 5 \cdot 5 - 2 \cdot 12 = 5 \cdot (17 - 12) - 2 \cdot 12 = 5 \cdot 17 - 5 \cdot 12 - 2 \cdot 12 = 5 \cdot 17 - 7 \cdot 12
したがって、175+12(7)=117 \cdot 5 + 12 \cdot (-7) = 1
両辺を 2 倍すると、1710+12(14)=217 \cdot 10 + 12 \cdot (-14) = 2
よって、特殊解は (x,y)=(10,14)(x, y) = (10, -14) である。
次に、17x+12y=217x + 12y = 21710+12(14)=217 \cdot 10 + 12 \cdot (-14) = 2 の差を考える。
17(x10)+12(y+14)=017(x - 10) + 12(y + 14) = 0
17(x10)=12(y+14)17(x - 10) = -12(y + 14)
17 と 12 は互いに素なので、x10=12kx - 10 = 12ky+14=17ky + 14 = -17k (kk は整数) と表せる。
よって、x=12k+10x = 12k + 10y=17k14y = -17k - 14
したがって、一般解は (x,y)=(12k+10,17k14)(x, y) = (12k + 10, -17k - 14) である。
x+y=(12k+10)+(17k14)=5k4x + y = (12k + 10) + (-17k - 14) = -5k - 4
x+yx + y が 100 未満で最大になるのは、5k4<100-5k - 4 < 100 より 5k<104-5k < 104 なので、k>1045=20.8k > -\frac{104}{5} = -20.8
kk は整数なので、k=20k = -20 のとき、x+y=5(20)4=1004=96x + y = -5(-20) - 4 = 100 - 4 = 96
このとき、x=12(20)+10=240+10=230x = 12(-20) + 10 = -240 + 10 = -230y=17(20)14=34014=326y = -17(-20) - 14 = 340 - 14 = 326
よって、17(230)+12(326)=3910+3912=217(-230) + 12(326) = -3910 + 3912 = 2 であり、確かに解になっている。

3. 最終的な答え

96

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