整数 $n$ について、$n^2 + 3n - 1$ が5の倍数でないことを証明する。

数論合同式整数の性質剰余
2025/7/29

1. 問題の内容

整数 nn について、n2+3n1n^2 + 3n - 1 が5の倍数でないことを証明する。

2. 解き方の手順

nn は整数なので、nn を5で割った余りは、0, 1, 2, 3, 4 のいずれかである。
それぞれの余りの場合について、n2+3n1n^2 + 3n - 1 を5で割った余りを計算し、いずれの場合も0にならないことを示す。
* n=5kn = 5k (kは整数) のとき
n2+3n1=(5k)2+3(5k)1=25k2+15k1=5(5k2+3k)1n^2 + 3n - 1 = (5k)^2 + 3(5k) - 1 = 25k^2 + 15k - 1 = 5(5k^2 + 3k) - 1
このとき、n2+3n1n^2 + 3n - 1 を5で割った余りは -1 つまり 4 である。
* n=5k+1n = 5k + 1 (kは整数) のとき
n2+3n1=(5k+1)2+3(5k+1)1=25k2+10k+1+15k+31=25k2+25k+3=5(5k2+5k)+3n^2 + 3n - 1 = (5k + 1)^2 + 3(5k + 1) - 1 = 25k^2 + 10k + 1 + 15k + 3 - 1 = 25k^2 + 25k + 3 = 5(5k^2 + 5k) + 3
このとき、n2+3n1n^2 + 3n - 1 を5で割った余りは 3 である。
* n=5k+2n = 5k + 2 (kは整数) のとき
n2+3n1=(5k+2)2+3(5k+2)1=25k2+20k+4+15k+61=25k2+35k+9=5(5k2+7k+1)+4n^2 + 3n - 1 = (5k + 2)^2 + 3(5k + 2) - 1 = 25k^2 + 20k + 4 + 15k + 6 - 1 = 25k^2 + 35k + 9 = 5(5k^2 + 7k + 1) + 4
このとき、n2+3n1n^2 + 3n - 1 を5で割った余りは 4 である。
* n=5k+3n = 5k + 3 (kは整数) のとき
n2+3n1=(5k+3)2+3(5k+3)1=25k2+30k+9+15k+91=25k2+45k+17=5(5k2+9k+3)+2n^2 + 3n - 1 = (5k + 3)^2 + 3(5k + 3) - 1 = 25k^2 + 30k + 9 + 15k + 9 - 1 = 25k^2 + 45k + 17 = 5(5k^2 + 9k + 3) + 2
このとき、n2+3n1n^2 + 3n - 1 を5で割った余りは 2 である。
* n=5k+4n = 5k + 4 (kは整数) のとき
n2+3n1=(5k+4)2+3(5k+4)1=25k2+40k+16+15k+121=25k2+55k+27=5(5k2+11k+5)+2n^2 + 3n - 1 = (5k + 4)^2 + 3(5k + 4) - 1 = 25k^2 + 40k + 16 + 15k + 12 - 1 = 25k^2 + 55k + 27 = 5(5k^2 + 11k + 5) + 2
このとき、n2+3n1n^2 + 3n - 1 を5で割った余りは 2 である。
いずれの場合も、n2+3n1n^2 + 3n - 1 は5で割り切れない。

3. 最終的な答え

n2+3n1n^2 + 3n - 1 は5の倍数ではない。

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