以下の4つの命題を証明する問題です。 (1) 連続する2つの偶数の積は8の倍数である。 (2) 連続する2つの奇数の2乗の和は2の倍数であるが、4の倍数ではない。 (3) 奇数の2乗に3を加えた数は4の倍数である。 (4) 連続する2つの偶数の2乗の和は4の倍数であるが、8の倍数ではない。

数論整数の性質倍数偶数奇数証明
2025/5/7

1. 問題の内容

以下の4つの命題を証明する問題です。
(1) 連続する2つの偶数の積は8の倍数である。
(2) 連続する2つの奇数の2乗の和は2の倍数であるが、4の倍数ではない。
(3) 奇数の2乗に3を加えた数は4の倍数である。
(4) 連続する2つの偶数の2乗の和は4の倍数であるが、8の倍数ではない。

2. 解き方の手順

(1) 連続する2つの偶数を 2n2n2n+22n+2nnは整数)とおく。
積は、2n(2n+2)=4n(n+1)2n(2n+2) = 4n(n+1)となる。
nnn+1n+1は連続する整数なので、どちらか一方は偶数である。
よって、n(n+1)n(n+1)は偶数なので、n(n+1)=2kn(n+1)=2kkkは整数)とおける。
したがって、4n(n+1)=4(2k)=8k4n(n+1) = 4(2k) = 8kとなり、8の倍数である。
(2) 連続する2つの奇数を2n+12n+12n+32n+3nnは整数)とおく。
2乗の和は、(2n+1)2+(2n+3)2=4n2+4n+1+4n2+12n+9=8n2+16n+10=2(4n2+8n+5)(2n+1)^2 + (2n+3)^2 = 4n^2+4n+1 + 4n^2+12n+9 = 8n^2+16n+10 = 2(4n^2+8n+5)となる。
よって、2の倍数である。
4n2+8n+5=4n2+8n+4+1=4(n2+2n+1)+1=4(n+1)2+14n^2+8n+5 = 4n^2+8n+4+1 = 4(n^2+2n+1)+1 = 4(n+1)^2+1となる。
4(n+1)2+14(n+1)^2+1は4の倍数に1を足した数なので、4の倍数ではない。
(3) 奇数を2n+12n+1nnは整数)とおく。
2乗に3を加えた数は、(2n+1)2+3=4n2+4n+1+3=4n2+4n+4=4(n2+n+1)(2n+1)^2+3 = 4n^2+4n+1+3 = 4n^2+4n+4 = 4(n^2+n+1)となる。
よって、4の倍数である。
(4) 連続する2つの偶数を2n2n2n+22n+2nnは整数)とおく。
2乗の和は、(2n)2+(2n+2)2=4n2+4n2+8n+4=8n2+8n+4=4(2n2+2n+1)(2n)^2+(2n+2)^2 = 4n^2+4n^2+8n+4 = 8n^2+8n+4 = 4(2n^2+2n+1)となる。
よって、4の倍数である。
2n2+2n+1=2n(n+1)+12n^2+2n+1 = 2n(n+1)+1となる。
n(n+1)n(n+1)は連続する2つの整数の積なので、偶数である。
よって、n(n+1)=2kn(n+1)=2k (kkは整数) とおける。
2n(n+1)+1=2(2k)+1=4k+12n(n+1)+1 = 2(2k)+1 = 4k+1となり、奇数である。
したがって、4(2n2+2n+1)=4(4k+1)=16k+4=8(2k)+44(2n^2+2n+1) = 4(4k+1) = 16k+4 = 8(2k)+4となり、8で割ると4余る数なので8の倍数ではない。

3. 最終的な答え

(1) 連続する2つの偶数の積は8の倍数である。
(2) 連続する2つの奇数の2乗の和は2の倍数であるが、4の倍数ではない。
(3) 奇数の2乗に3を加えた数は4の倍数である。
(4) 連続する2つの偶数の2乗の和は4の倍数であるが、8の倍数ではない。

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