$n$ は正の整数とする。以下の2つの条件を満たす $n$ をすべて求める問題です。 (1) $n$ と18の最小公倍数が900 (2) $n$ と28の最小公倍数が7

数論最小公倍数素因数分解整数の性質
2025/5/13

1. 問題の内容

nn は正の整数とする。以下の2つの条件を満たす nn をすべて求める問題です。
(1) nn と18の最小公倍数が900
(2) nn と28の最小公倍数が7

2. 解き方の手順

(1) nnと18の最小公倍数が900の場合
nn と18の最小公倍数が900であることから、
lcm(n,18)=900\text{lcm}(n, 18) = 900
が成り立ちます。18を素因数分解すると 18=2×3218 = 2 \times 3^2 です。
900を素因数分解すると 900=22×32×52900 = 2^2 \times 3^2 \times 5^2 です。
n=2a×3b×5cn = 2^a \times 3^b \times 5^c とすると、
lcm(n,18)=2max(a,1)×3max(b,2)×5max(c,0)=22×32×52\text{lcm}(n, 18) = 2^{\max(a, 1)} \times 3^{\max(b, 2)} \times 5^{\max(c, 0)} = 2^2 \times 3^2 \times 5^2
したがって、
max(a,1)=2\max(a, 1) = 2
max(b,2)=2\max(b, 2) = 2
max(c,0)=2\max(c, 0) = 2
よって、a=2a=2, b2b \le 2, c=2c=2 となります。
bb の値は0, 1, 2のいずれかです。
b=0b=0 のとき、n=22×30×52=4×1×25=100n = 2^2 \times 3^0 \times 5^2 = 4 \times 1 \times 25 = 100
b=1b=1 のとき、n=22×31×52=4×3×25=300n = 2^2 \times 3^1 \times 5^2 = 4 \times 3 \times 25 = 300
b=2b=2 のとき、n=22×32×52=4×9×25=900n = 2^2 \times 3^2 \times 5^2 = 4 \times 9 \times 25 = 900
よって、n=100,300,900n=100, 300, 900
(2) nnと28の最小公倍数が7の場合
nn と28の最小公倍数が7であることから、
lcm(n,28)=7\text{lcm}(n, 28) = 7
が成り立ちます。28を素因数分解すると 28=22×728 = 2^2 \times 7 です。
n=2a×7bn = 2^a \times 7^b とすると、
lcm(n,28)=2max(a,2)×7max(b,1)=7=20×71\text{lcm}(n, 28) = 2^{\max(a, 2)} \times 7^{\max(b, 1)} = 7 = 2^0 \times 7^1
したがって、
max(a,2)=0\max(a, 2) = 0
max(b,1)=1\max(b, 1) = 1
max(a,2)=0\max(a, 2) = 0 を満たす aa は存在しないため、このような nn は存在しません。
ただし、最小公倍数が7なので、nと28は両方とも7の約数である必要があります。
28は7の倍数なので、nは7の約数である必要があります。7の約数は1と7なので、
n=1のとき lcm(1,28)=28
n=7のとき lcm(7,28)=28
最小公倍数が7になることはありません。
したがって、条件を満たすnは存在しません。

3. 最終的な答え

(1) n=100,300,900n = 100, 300, 900
(2) 存在しない

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