与えられた条件(i)〜(v)を満たす整数 $a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3$ に対して、$P = 2a_1 + a_2 + 3a_3 + b_1 + 3b_2 + 2b_3$ と定義する。 (1) $b_1 + b_2 + b_3$ の値と、$P$ を $a_2$ で表した式を求める。 (2) $P$ の最大値と最小値を求め、最小値を与える整数の組 $(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3)$ の個数を求める。 (3) $P \le 125$ となる整数の組 $(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3)$ の個数を求める。 (4) 整数の組 $(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3)$ の総数を求める。

代数学線形計画法最大値最小値整数解組み合わせ
2025/6/30

1. 問題の内容

与えられた条件(i)〜(v)を満たす整数 a1,a2,a3,b1,b2,b3a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3 に対して、P=2a1+a2+3a3+b1+3b2+2b3P = 2a_1 + a_2 + 3a_3 + b_1 + 3b_2 + 2b_3 と定義する。
(1) b1+b2+b3b_1 + b_2 + b_3 の値と、PPa2a_2 で表した式を求める。
(2) PP の最大値と最小値を求め、最小値を与える整数の組 (a1,a2,a3,b1,b2,b3)(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3) の個数を求める。
(3) P125P \le 125 となる整数の組 (a1,a2,a3,b1,b2,b3)(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3) の個数を求める。
(4) 整数の組 (a1,a2,a3,b1,b2,b3)(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3) の総数を求める。

2. 解き方の手順

(1)
条件(iii)(iv)(v)より、b1=38a1b_1 = 38 - a_1, b2=28a2b_2 = 28 - a_2, b3=20a3b_3 = 20 - a_3
b1+b2+b3=(38a1)+(28a2)+(20a3)=86(a1+a2+a3)b_1 + b_2 + b_3 = (38 - a_1) + (28 - a_2) + (20 - a_3) = 86 - (a_1 + a_2 + a_3)
条件(ii)より、a1+a2+a3=38a_1 + a_2 + a_3 = 38 であるから、
b1+b2+b3=8638=48b_1 + b_2 + b_3 = 86 - 38 = 48
次に、PPa2a_2 で表す。
P=2a1+a2+3a3+b1+3b2+2b3P = 2a_1 + a_2 + 3a_3 + b_1 + 3b_2 + 2b_3
P=2a1+a2+3a3+(38a1)+3(28a2)+2(20a3)P = 2a_1 + a_2 + 3a_3 + (38 - a_1) + 3(28 - a_2) + 2(20 - a_3)
P=2a1+a2+3a3+38a1+843a2+402a3P = 2a_1 + a_2 + 3a_3 + 38 - a_1 + 84 - 3a_2 + 40 - 2a_3
P=(2a1a1)+(a23a2)+(3a32a3)+38+84+40P = (2a_1 - a_1) + (a_2 - 3a_2) + (3a_3 - 2a_3) + 38 + 84 + 40
P=a12a2+a3+162P = a_1 - 2a_2 + a_3 + 162
条件(ii)より、a1+a2+a3=38a_1 + a_2 + a_3 = 38 より、a1+a3=38a2a_1 + a_3 = 38 - a_2
したがって、P=(38a2)2a2+162=2003a2P = (38 - a_2) - 2a_2 + 162 = 200 - 3a_2
(2)
P=2003a2P = 200 - 3a_2 より、PP が最大となるのは a2a_2 が最小のとき、PP が最小となるのは a2a_2 が最大のときである。
条件(i)より、a20a_2 \ge 0 であるから、a2=0a_2 = 0 のとき PP は最大値 200200 をとる。
条件(ii)より、a1+a2+a3=38a_1 + a_2 + a_3 = 38 であり、かつ (iv) より a2+b2=28a_2 + b_2 = 28 なので、a2a_2 の最大値は a2=28a_2=28 (b2=0b_2 = 0 の時)
よって、PP の最小値は P=2003×28=20084=116P = 200 - 3 \times 28 = 200 - 84 = 116 である。
PP が最小となるとき、a2=28a_2 = 28 である。
このとき、b2=0b_2 = 0 である。
また、a1+28+a3=38a_1 + 28 + a_3 = 38 より、a1+a3=10a_1 + a_3 = 10
さらに、a1+b1=38a_1 + b_1 = 38 より、b1=38a1b_1 = 38 - a_1
また、a3+b3=20a_3 + b_3 = 20 より、b3=20a3b_3 = 20 - a_3
a1+a3=10a_1 + a_3 = 10 で、a1a_1a3a_3 は非負整数であるから、a1a_1 の値は 0,1,2,,100, 1, 2, \dots, 10 の11通りある。
したがって、PP が最小となる整数の組 (a1,a2,a3,b1,b2,b3)(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3) は 11 通りである。
(3)
P125P \le 125 となる条件を考える。
2003a2125200 - 3a_2 \le 125
753a275 \le 3a_2
25a225 \le a_2
したがって、a2a_225,26,27,2825, 26, 27, 28 のいずれかである。
a2=25a_2 = 25 のとき、a1+a3=3825=13a_1 + a_3 = 38 - 25 = 13a1a_100 から 1313 までの14通り。
a2=26a_2 = 26 のとき、a1+a3=3826=12a_1 + a_3 = 38 - 26 = 12a1a_100 から 1212 までの13通り。
a2=27a_2 = 27 のとき、a1+a3=3827=11a_1 + a_3 = 38 - 27 = 11a1a_100 から 1111 までの12通り。
a2=28a_2 = 28 のとき、a1+a3=3828=10a_1 + a_3 = 38 - 28 = 10a1a_100 から 1010 までの11通り。
したがって、全部で 14+13+12+11=5014 + 13 + 12 + 11 = 50 通りである。
(4)
a1+a2+a3=38a_1 + a_2 + a_3 = 38 であり、a1,a2,a3a_1, a_2, a_3 は非負整数である。
これは38個の区別できないものを3つの区別できる箱に入れる場合の数に等しい。
したがって、その総数は (38+3131)=(402)=40×392=20×39=780{38 + 3 - 1 \choose 3 - 1} = {40 \choose 2} = \frac{40 \times 39}{2} = 20 \times 39 = 780 通りである。

3. 最終的な答え

(1) b1+b2+b3=48b_1 + b_2 + b_3 = 48 であり、P=2003a2P = 200 - 3a_2 である。
(2) PP の最大値は 200200, 最小値は 116116 であり、PP が最小となるときの整数の組 (a1,a2,a3,b1,b2,b3)(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3) は全部で 1111 通りある。
(3) PP の値が125以下となるような整数の組 (a1,a2,a3,b1,b2,b3)(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3) は、全部で 5050 通りある。
(4) 整数の組 (a1,a2,a3,b1,b2,b3)(a_1, a_2, a_3, b_1, b_2, b_3) の総数は 780780 通りである。

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