$f(x) = x^3 + ax^2 + bx + c$ について、以下の条件を満たす $a, b, c$ の組をすべて求める問題です。 (A) $f(x)$ は $x^2 + 2x - 1$ で割り切れる。 (B) 方程式 $f(x) = 0$ は3つの相異なる実数解を持ち、それらは等差数列をなす。

1. 問題の内容

$f(x) = x^3 + ax^2 + bx + c$ について、以下の条件を満たす $a, b, c$ の組をすべて求める問題です。

(A) $f(x)$ は $x^2 + 2x - 1$ で割り切れる。

(B) 方程式 $f(x) = 0$ は3つの相異なる実数解を持ち、それらは等差数列をなす。

2. 解き方の手順

(A)の条件から、$f(x)$ は $x^2 + 2x - 1$ で割り切れるので、ある実数 $k$ を用いて、$f(x) = (x^2 + 2x - 1)(x + k)$ と表せる。

展開すると、

$f(x) = x^3 + (k+2)x^2 + (2k-1)x - k$

したがって、$a = k + 2$, $b = 2k - 1$, $c = -k$ である。

(B)の条件から、$f(x) = 0$ の3つの解を $\alpha - d, \alpha, \alpha + d$ とする($d \neq 0$)。

$f(x) = (x-(\alpha-d))(x-\alpha)(x-(\alpha+d)) = 0$

これは、 $f(x) = (x^2 + 2x - 1)(x + k) = 0$ と同値なので、$x^2 + 2x - 1 = 0$ の解が $\alpha-d$ と $\alpha+d$ であり、$x + k = 0$ の解が $\alpha$ であるか、または $x^2 + 2x - 1 = 0$ の解のいずれかが $\alpha$ であり、$x + k = 0$ の解が $\alpha-d$ または $\alpha+d$ である場合を考えればよい。

まず、$x^2 + 2x - 1 = 0$ の解を求める。

$x = \frac{-2 \pm \sqrt{2^2 - 4(1)(-1)}}{2} = \frac{-2 \pm \sqrt{8}}{2} = -1 \pm \sqrt{2}$

解の候補は $-1-\sqrt{2}$, $-1+\sqrt{2}$, $-k$ の３つである。

(i) $-1-\sqrt{2}, -1+\sqrt{2}, -k$ が等差数列をなすとき。

$-k = \frac{(-1-\sqrt{2})+(-1+\sqrt{2})}{2} = \frac{-2}{2} = -1$

よって、$k = 1$。

$a = k+2 = 3$, $b = 2k-1 = 1$, $c = -k = -1$

$f(x) = x^3 + 3x^2 + x - 1 = (x^2 + 2x - 1)(x + 1)$

解は $-1-\sqrt{2}, -1+\sqrt{2}, -1$

(ii) $-1-\sqrt{2} = \alpha-d$, $-1+\sqrt{2} = \alpha$, $-k = \alpha+d$ のとき

$\alpha = -1+\sqrt{2}$. よって、$-k = (-1-\sqrt{2})+2(-d)$ なので、うまくいかない。

よって、$a=3, b=1, c=-1$ のみ。

3. 最終的な答え

$a = 3, b = 1, c = -1$