質量1.0kgの物体が、初速度14m/sで粗い水平面上を10m滑った後、滑らかな曲面に移動する。水平面と物体の間の動摩擦係数は0.50、重力加速度は9.8m/s²である。 (1) 水平面上で動摩擦力が物体にした仕事を求める。 (2) 水平面を滑りきった後の力学的エネルギーを求める。 (3) 物体が曲面上をどれだけの高さまで上がるか求める。

応用数学力学エネルギー仕事運動エネルギー力学的エネルギー摩擦
2025/7/28

1. 問題の内容

質量1.0kgの物体が、初速度14m/sで粗い水平面上を10m滑った後、滑らかな曲面に移動する。水平面と物体の間の動摩擦係数は0.50、重力加速度は9.8m/s²である。
(1) 水平面上で動摩擦力が物体にした仕事を求める。
(2) 水平面を滑りきった後の力学的エネルギーを求める。
(3) 物体が曲面上をどれだけの高さまで上がるか求める。

2. 解き方の手順

(1) 水平面上での動摩擦力による仕事
動摩擦力FkF_kは、Fk=μkNF_k = \mu_k Nで与えられる。ここで、μk\mu_kは動摩擦係数、Nは垂直抗力である。水平面ではN=mgN = mg (mは質量、gは重力加速度)となる。
動摩擦力の大きさは、Fk=μkmg=0.50×1.0×9.8=4.9NF_k = \mu_k mg = 0.50 \times 1.0 \times 9.8 = 4.9 Nとなる。
動摩擦力がした仕事WWは、W=FkdW = -F_k dで与えられる。ここで、ddは移動距離である。動摩擦力は運動方向と逆向きに働くので、仕事は負となる。
よって、W=4.9×10=49JW = -4.9 \times 10 = -49 J
(2) 水平面を滑りきった後の力学的エネルギー
初めの力学的エネルギーE0E_0は、運動エネルギーのみであり、E0=12mv2=12×1.0×142=98JE_0 = \frac{1}{2}mv^2 = \frac{1}{2} \times 1.0 \times 14^2 = 98 Jである。
動摩擦力によって失われたエネルギーは、49J49 Jであるので、水平面を滑りきった後の力学的エネルギーE1E_1は、E1=E0+W=9849=49JE_1 = E_0 + W = 98 - 49 = 49 Jとなる。
(3) 曲面上を上がる高さ
曲面は滑らかであるため、力学的エネルギーが保存される。物体が高さhhまで上がったとき、運動エネルギーは0になり、位置エネルギーはmghmghとなる。
mgh=E1mgh = E_1より、h=E1mg=491.0×9.8=5.0mh = \frac{E_1}{mg} = \frac{49}{1.0 \times 9.8} = 5.0 m

3. 最終的な答え

(1) 水平面上をすべったとき、物体が動摩擦力からされた仕事は、-49 J。
(2) 粗い水平面を滑りきったとき、力学的エネルギーは、49 J。
(3) 物体は曲面を5.0 mの高さまで上る。

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