正の数 $a$ と実数 $x$ について、$a^{3x} - a^{-3x} = 14$ が成り立つとき、$a^x - a^{-x}$ と $a^x + a^{-x}$ の値をそれぞれ求めよ。

1. 問題の内容

正の数 $a$ と実数 $x$ について、$a^{3x} - a^{-3x} = 14$ が成り立つとき、$a^x - a^{-x}$ と $a^x + a^{-x}$ の値をそれぞれ求めよ。

2. 解き方の手順

まず、$a^{3x} - a^{-3x} = 14$ という条件から、$a^x - a^{-x}$ の値を求めます。

$t = a^x - a^{-x}$ とおくと、

$$t^3 = (a^x - a^{-x})^3 = (a^x)^3 - 3(a^x)^2(a^{-x}) + 3(a^x)(a^{-x})^2 - (a^{-x})^3$$

$$t^3 = a^{3x} - 3a^{2x-x} + 3a^{x-2x} - a^{-3x} = a^{3x} - 3a^x + 3a^{-x} - a^{-3x}$$

$$t^3 = a^{3x} - a^{-3x} - 3(a^x - a^{-x}) = a^{3x} - a^{-3x} - 3t$$

したがって、$t^3 = 14 - 3t$ より、 $t^3 + 3t - 14 = 0$ となります。

$t=2$ を代入すると、$2^3 + 3(2) - 14 = 8 + 6 - 14 = 0$ となるので、$t-2$ を因数に持ちます。

$t^3 + 3t - 14 = (t-2)(t^2 + 2t + 7) = 0$

$t^2 + 2t + 7 = 0$ の判別式は $D = 2^2 - 4(1)(7) = 4 - 28 = -24 < 0$ なので、実数解を持ちません。

したがって、$t = a^x - a^{-x} = 2$ となります。

次に、$a^x + a^{-x}$ の値を求めます。

$u = a^x + a^{-x}$ とおくと、

$u^2 = (a^x + a^{-x})^2 = (a^x)^2 + 2(a^x)(a^{-x}) + (a^{-x})^2 = a^{2x} + 2 + a^{-2x}$

$(a^x - a^{-x})^2 = a^{2x} - 2 + a^{-2x} = 2^2 = 4$

$a^{2x} + a^{-2x} = 4 + 2 = 6$

$u^2 = a^{2x} + 2 + a^{-2x} = 6 + 2 = 8$

$u = a^x + a^{-x} = \pm \sqrt{8} = \pm 2\sqrt{2}$

$a$ は正の数であるから、$a^x > 0$ であり、$a^{-x} > 0$ でもあるので、$a^x + a^{-x} > 0$ となります。

したがって、$a^x + a^{-x} = 2\sqrt{2}$ となります。

3. 最終的な答え

$a^x - a^{-x} = 2$

$a^x + a^{-x} = 2\sqrt{2}$